ポケモンならではの要素を取り入れた、5対5のリアルタイム戦略ゲーム
『Pokémon UNITE』ネットワークテストをプレイ! MOBA未経験者もドハマりすること間違いなしの注目作だ
簡略化されつつも、MOBAらしさはそのまま
既存のMOBAと比べると、拠点であるゴールエリアには大きな特徴がある。
・拠点からミニオンが発生しない
・拠点自体に自動攻撃能力がない。守らないと、どんなに弱い相手にも破壊される
守備が手薄になったゴールにエオスエナジーをこっそりゴールするのは、「ゴール」の名の通りまるで球技のようだと感じた。本質的にはほかのMOBAでもそうなのかもしれないが、戦略の幅を直感的に想像できた点は大きい。
また、ルートが上下の「2つ」である点も特徴。中央エリアも存在するが、あくまでも上下ルートを繋ぐ道であり、ゴールエリアが存在するのは上下のルートだ。これにより、MOBA初心者でもチームのリソース配分という要素に気づきやすく、大きなミスをしづらいのではないか。上:中央:下で5人を2:1:2で配分し、中央の1人が臨機応変に動くというスタイルに、自然に落ち着くはずだ。
これは「リアルタイムに変化する戦況を各自が判断して動く」というMOBAの醍醐味を、少ない知識で体験できるマップだと感じた。
まったくのMOBA素人が3ルートのゲームをやったら、自由に移動してガラ空きのルートが出てしまうこともあるだろう。そしてルートが多くなるとマップも必然的に大きくなり、ルート選択ミスの大きさが致命的なものとなってしまう恐れもある。
さらに試合終盤、マップ中央にサンダーが登場する。サンダーを倒すことができれば相手チームのゴールエリアが故障し、一定時間高速でゴールすることができるようになるのだ。これが実に強烈で、相手の守備にほんのわずかでも隙があるとゴール可能となるうえに、ラストスパート期間はスコアが2倍で計上される。まさに"大逆転のチャンス"だ。
逆転が難しいとされているMOBAというジャンルにしては、かなり気前のいいシステムではないだろうか。優勢を覆しかねないサンダーの出現前後はスリル満点。いつ誰がサンダーに向かうか、ミニマップから目が離せない。この逆転加減、最後に望みが残る感じがなんとも心地よい。優勢側はいかに対サンダーの準備を邪魔するか、劣勢側はその邪魔をかいくぐりつつレベリングするか、という駆け引きを楽しむことができる。
サンダーに集中しすぎるあまり、こっそりと抜け駆けした「プクリン」が、サンダーのバフ効果抜きで重いゴールをドカンと決めた……なんていうシーンも目にした。ぜひ実際に遊んで、この緊張感を味わってみてほしい。
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