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ソフトウェアライセンス費に充当できるリワードを提供、オンプレミスからのクラウド移行促進狙う

OCI利用料の25%を還元、オラクルが「Oracle Support Rewards」発表

2021年06月24日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 米オラクルは2021年6月23日、顧客のクラウド移行を支援する新たな施策として「Oracle Support Rewards」プログラムを発表した。「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」サービスの購入を新たに契約した顧客に対し、「Oracle Database」などソフトウェア製品ライセンスのサポート費用に充当できるリワードを提供するもの。OCIサービスの利用規模を問わず、利用額の25%(1米ドルあたり25セント)にあたるサポートリワードを還元する。

 OCIのプロダクトマーケティング VPを務めるロス・ブラウン氏は、今回の新プログラムはオラクル顧客のクラウド移行を支援する幅広い取り組みの1つだと説明。「オラクルがオンプレミスで持つ大きなインストールベースのOCI移行を促すことは、顧客とオラクルの未来にとって価値があること」だとコメントした。

オラクルが発表した「Oracle Support Rewards」プログラムの概要

記者向けの説明を行った米オラクル Oracle Cloud Infrastructure プロダクトマーケティング VPのロス・ブラウン(Ross Brown)氏

Oracle Support Rewardsプログラムとは

 Oracle Support Rewardsは、OCIのサービスクレジットである「OCI Universal Credits」を新たに購入、使用するすべての顧客に適用されるプログラム。OCI利用料の25%にあたるリワードが還元され(大口顧客のULA:Unlimited License Agreement契約の場合は33%)、獲得したリワードは「Oracle Database」「Oracle WebLogic」といったソフトウェア製品ライセンスのサポート費用に充当できる。

 なお同プログラムは、OCI Universal Creditsのボリュームディスカウントを受ける顧客にも適用される。そのため、OCIを大規模に利用する顧客は、両方を組み合わせてより大きなコスト削減が可能になる。

Oracle Support Rewardsと、OCI Universal Creditのボリュームディスカウントは合わせて利用できる(表の右端がトータルのコスト削減率)

 またリワードの対象となるのは、オラクルが提供するファーストパーティのサービス利用料のみで、OCI上で利用するサードパーティ製品利用料(たとえばWindowsやVMwareのライセンス料など)は含まない。また、サポート費用へのリワード充当に上限はなく、発表文では利用例として「ライセンスのサポート費が50万米ドルのULAのお客様は、150万米ドル分のワークロードをOCIに移行することでサポート費を100%削減することができます」としている。

顧客のクラウド移行を支援、促進する施策をさらに強化

 ブラウン氏は、オラクルでは顧客のクラウド移行を支援、促進するために、テクノロジー(クラウドサービス)の強化だけでなく、オラクルにおけるビジネスのあり方についても再検討してきたと説明した。

 「たとえば、OCIのプライスモデルは、わかりやすく透明性があり、かつ常に安価になるように構築した。営業担当者に対するインセンティブは、従来のように案件数ベースではなく、顧客が実際にどれだけクラウドを活用して成功を収めたかに基づくものに買えた。またSLAについても、他のクラウドプロバイダーが提供するような可用性だけでなく、ネットワークやストレージのパフォーマンス、さらにクラウドの管理性までをカバーする、非常にカスタマーフレンドリーなものになっている」

ブラウン氏は、クラウドビジネスのあり方を再考してきたと語る

 それに加えて、OCIへのクラウド移行を促進する顧客向けのプログラムも強化してきた。オンプレミスアプリケーションで支払っているサポート料をクラウドアプリケーション(SaaS)のサブスクリプションに転換できるようにしたり、保有するライセンスをOCIあるいは他社クラウドにも持ち込めるようにしたり(BYOL)、システムのOCI移行を無料でサポートする「Cloud Lift」プログラムを提供したり、といったものだ。前述したUniversal Creditsも、クラウドコストのシンプル化と透明化という点から考えたものだという。

これまでも顧客向けのクラウド移行施策を多数展開してきた

 「顧客のクラウド移行を支援するために、これ以上できることは何か」。たどり着いた答えが、今回のOracle Support Rewardsプログラムだったという。

 ブラウン氏は、Support Rewardsを提供する狙いは「OCIとして新規顧客を獲得すること」にあると強調した。オンプレミスでOracleを活用してきた顧客は数多くいるため、このプログラムを通じてOCIを利用するメリットを強化し、「『クラウドプロバイダーとしてのオラクル』を選んでいただきたいと考えている」と語った。

 「このプログラムは、クラウドへの移行、投資を考えている顧客が、どのベンダーのクラウドを選択するか考えるときの助けになるだろう。またわれわれにとっては、(このプログラムを提供することで)クラウドにおける顧客の将来にコミットしているという姿勢を示すものでもある」

 オンプレミス市場におけるオラクルのビジネスは、サポート費が売上の多くを占めるソフトウェアのライセンスビジネスだった。それを“割引”する今回のプログラムによって、オラクルのビジネス全体に悪影響があるのではないかという記者からの質問に対して、ブラウン氏は「クラウドにはより大きなチャンスがある」と回答した。

 「(このプログラムでは)1ドルのリワードを提供することで4ドルのクラウド売上が生まれる。その結果、クラウドビジネスは成長を加速させていく。最終的にはクラウドビジネスが、ライセンスビジネスよりもはるかに重要なものとなるだろう。ただし、将来にわたってクラウドビジネスを拡大させ続けるためには、インストールベースをオンプレミスからクラウドへと移行してもらうことが必須であり、なおかつ他社クラウドではなくOCIを選択してもらうインセンティブが重要なのだ。オラクルが持つインストールベースの規模を考えると(クラウドビジネスは)4倍、5倍、6倍に拡大し、むしろ現在よりもはるかに大きな企業となると考えている」

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