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「データベースのクラウド移行」や「リアルタイムデータ分析」ニーズの高まりに対応

フルマネージド/クラウド版「OCI GoldenGate」とは、オラクルが説明

2021年07月20日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本オラクルは2021年7月16日、四半期ごとに定期開催している「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」の製品アップデート説明会を開催した。OCI初のArmベースコンピュートサービスである「OCI Ampere A1 Compute」など、2021年3月~5月の3カ月間で122以上の新機能、機能強化がリリースされたことが報告され、そこからいくつかが紹介された。

 本稿ではその中でも注目度の高い、フルマネージド型で提供するデータレプリケーションサービス「OCI GoldenGate」についての紹介内容をお伝えする。

データレプリケーションサービス「OCI GoldenGate」と、それを活用したデータベースのクラウド移行サービス「OCI Databse Migration」が正式リリース

「OCI GoldenGate」について説明した、日本オラクル 事業戦略統括 事業開発本部 シニアマネージャーの谷川信朗氏

高い実績を持つOracle GoldenGateをOCIに載せフルマネージド化

 OCI GoldenGateは、オンプレミス向けソフトウェアとして提供されてきた「Oracle GoldenGate」を、フルマネージド型のクラウドサービスとしてOCI上で提供するもの。またOCI Database Migrationは、GoldenGateの技術も組み入れながら、オンプレミス環境にあるデータベースを無停止でクラウドデータベースに移行できるサービス。いずれも米国時間4月21日に正式リリースされた。

 日本オラクル 事業戦略統括 事業開発本部 シニアマネージャーの谷川信朗氏はまず、GoldenGateの概要やこれまでの実績について説明した。

 オラクルが2009年に買収したGoldenGateは、ソースとなるデータベースの変更履歴(トランザクションログ)を継続的に(デフォルトでは1秒ごとに)送信し、宛先のデータベースに適用していく仕組みによって、リアルタイム(ニアリアルタイム)のレプリケーションを可能にするCDP(Change Data Capture)ソリューションだ。本番稼働中のデータベースにほとんど負荷をかけることなくレプリケーション処理ができ、双方向/マルチマスター型のレプリケーション構成も可能だと谷川氏は説明する。また、送信元/宛先のデータベースの種類を問わないことも特徴だ。

 これまでに180カ国、8000社を超える導入企業があり、「Fortune 100」企業の84%が採用している。高いパフォーマンスとスケーラビリティが特徴で、「幅広い業種の顧客が利用しているが、特にグローバルの決済機関では90%が採用し、リアルタイムなデータ連携の仕組みとして活用している」(谷川氏)という。

Oracle GoldenGate(オンプレミス版)の基本的なアーキテクチャ

柔軟な構成が可能で幅広いユースケースに対応可能

 OCI GoldenGateは、このGoldenGateのテクノロジーをOCIのインスタンス上で稼働させ、オラクルによるフルマネージド型のデータレプリケーションサービスとして提供する。同一リージョンのOCI上にあるデータベース間のレプリケーションだけでなく、異なるリージョン間、オンプレミスとOCI、オンプレミス間、SaaSとOCI間、他社クラウドや他社データベースとOCI間など、幅広い環境間/ユースケースでデータレプリケーションが実現する。

 「たとえばOCI GoldenGateから、オンプレミスのデータベースに対して常にポーリングをかけておき、その変更差分を(GoldenGateで)吸収して、(OCI上の)Autonomous Databaseに連携させることで、リアルタイムなデータ活用ができる環境を作ることができる。(オンプレミスの基幹システムにある)販売データを多様な角度から分析したいときに、GoldenGateで(OCIなど)別の場所にオフロードすれば、そちらで鮮度の高いデータを使った分析ができる」(谷川氏)

OCI GoldenGateは幅広い構成とユースケースのデータレプリケーションに対応する

 OCI GoldenGateのサービス価格(税抜)は「1 OCPUあたり161.292円/時間」となっており、さらに自動スケーリング機能によるコストの最適化も図られる。谷川氏は、「クラウドとまったく同じ構成をオンプレミスでやろうとすると、だいたい(コスト規模は)1桁違う。非常にインパクトがある」と述べ、大規模な企業を中心としていた従来の顧客企業層からの広がりも期待できると説明した。

 なおオラクルは今回、OCI GoldenGateと同時に、フルマネージド型のデータベース移行サービス「OCI Database Migration」も発表している(初期リリースではAutonomous Databaseへの移行のみサポート)。オンラインもしくはオフラインのデータベースを、サービス停止時間を極小化したクラウド移行が可能になるとしている。

 「オンプレミスからクラウドへのデータベース移行に加えて、今後は“データメッシュ”と言われるようなリアルタイムのデータ連携基盤としての利用も増え、それぞれのユースケースは半々になるのではないかと考えている」(谷川氏)

OCI GoldenGateは自動スケーリング機能を備えており、高いピークパフォーマンスを実現しつつコストを抑える

 「1990年代からETLを中心としたデータ連携が続いてきたが、2020年に入ってデータ活用の波が来ており、『できるだけ鮮度の高いデータを使いたい』というニーズが非常に高まっている。現状の(他社の)クラウドサービス、データ連携サービスでは、ファイルで転送したりということが多い中で、GoldenGateを使うことでデータ連携が促進できると考えている」(谷川氏)

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