ソニーは、2021年4月1日から、ソニーグループに本社機能を集約した新たなグループアーキテクチャーをスタートした。
祖業の流れを汲むエレトクロニクス・プロダクツ&ソリューション事業はソニーの商号を継承。プレイステーション事業などを行うゲーム&ネットワークサービスはソニーインタラクティブエンタテインメント、音楽事業はソニー・ミュージック(グローバル)およびソニー・ミュージックエンタテインメント(日本)、映画事業はソニー・ビクチャーズエンタテインメント、イメージング&センシング・ソリューション事業はソニーセミコンダクタソリューションズ、金融事業はソニーフィナンシャルホールディングスといった企業で構成。こうした新たな体制において、ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長兼CEOは、「各事業のトップは、すべて2017年以降に就任している。自立した経営チームと、すべての事業がフラットにつながる新たなアーテキクチャーにより、グループの連携強化体制が整った。グループアーキテクチャー視点でのポイントは、連携強化になる」と述べた。
これは、ソニーにとって、ある意味、創業以来の大転換を意味する。
吉田会長兼社長兼CEOは、「ソニーは、創業以来、エレクトロニクス事業を中心に成長してきたが、ソニーグループはエレクトロニクス事業と分離し、連携強化に向けてすべての事業と等距離で関わることになる」とする。つまり、これまで別格として捉えていたエレクトロニクス事業を、他の事業と横並びに位置づけるひとつの事業に再定義し、それぞれの連携によって、事業を成長させるのが、新たなグループアーキテクチャーの姿となる。
連携の成果のひとつとして、吉田会長兼社長兼CEOがあげたのが、大ヒット作品の「鬼滅の刃」である。
この連載の記事
-
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? -
第583回
ビジネス
エコ投資に取り組むエプソン、見方によっては10年で1兆円の投資も -
第582回
ビジネス
パナソニックコネクトの現在地点、柱に据えるBlue Yonder、ロボットとは? -
第581回
ビジネス
スタートして半年の日本NCRコマース、軸はAIとプラットフォームの2つ -
第580回
ビジネス
コンカーの第2章は始まるのか、SAPの生成AIを使って効率的な経費精算を -
第579回
ビジネス
AIの筋トレはいまから始めるべし、マイクロソフト津坂社長がCopilotの議論から得たもの -
第578回
ビジネス
大赤字からの再起はかるバルミューダ、その足掛かりは? -
第577回
ビジネス
日本の強さは量子力学におけるトンネル効果があるため、量子と出会い、広げよう - この連載の一覧へ