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Apple M1搭載で大幅性能アップの「iPad Pro」&カラフル7色「iMac」特集 第32回

M1搭載「iMac」は24インチで4.5Kという実に「ちょうどいい」サイズ

2021年06月02日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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Magic Mouseは「システム環境設定」の「マウス」で設定変更ができる

しばらく進化が止まっているMagic Mouse

 新しいiMacに付属するマウスは、キーボード同様にBluetooth接続の充電式ワイヤレスタイプだ。裏面のアルミ部分が、やはり本体と同色にカラーリングされていることを除けば、Apple StoreでMac用アクセサリーとして、8800円で販売されている「Magic Mouse 2」と同等なものと考えられる。iMacにこのタイプのマウスが付属するようになって、どれくらいの期間が経過するのか、記憶が定かではないが、このマウスが、今回のiMac 24インチモデルに同梱されているものの中で、もっとも古いタイプの製品であることは間違いない。ここに斬新さを求める必要はないかもしれないが、やはり目新しさという点では、もっとも劣る部分だ。

 もちろん、普段マウスとして使用中は目に見えない裏面を、本体と同色にするのは機能的にはまったく意味がない。それでも、コスト高になることを押してまで、本体と同色にすることを選んだアップルのこだわりには、感心せざるを得ない。もし、この部分が市販されているMagic Mouse 2と同じシルバーだったら、ちょっとがっかり、と感じるであろうことも確かだ。

 筆者としては、正直に言えば、このMagic Mouseは好きではない。主な理由は2つある。1つは、本体上面全体がボタンになっているからか、ボタンのストロークが一般的なマウスに比べて長く、しかも操作感覚も重いこと。強い力で深く押し込まないとクリックできない上に、ボタン部分の慣性力が大きく、軽快な操作ができない。もう1つは、右(副)ボタンクリックのしにくさだ。見かけ上のボタンは1つしかないのに、右クリックができるのには感心する。しかし、そのためには、左側のボタンに相当する位置に置いた人差し指を持ち上げてから、右側のボタンに相当する部分だけに触れてクリックしなければならない。一般的なマウスでは、人差し指と中指を常に軽くボタンに触れておき、必要なボタンだけを押し込むという使い方が普通だ。Magic Mouseでは右クリックするのに余計な操作が必要となる。

 それでも、もしこのマウスのオプションとして、MacBookシリーズのトラックパッドにあるような「タップでクリック」のオプションがあれば、上に挙げたような操作性の問題はかなり解消する。このマウスは、表面を縦方向、あるいや横方向になでるように操作することで、スクロールやページ間あるいはアプリケーション間のスワイプといった操作も可能となっている。すでに、Mission Controlについては、ボタンを押し込まず「2本指でダブルタップ」することで起動するオプションもある。それを考えれば、ソフトウェアの工夫だけで、通常のボタン操作を「タップでクリック」で実現することも可能なはず。この当たりは改善を望みたいところだ。そこまでできれば、新しいiMacにふさわしい、新世代のマウスと言えるだろう。

Magic Mouseは上面を使用したジェスチャー操作にも対応している

 なお、このMagic Mouseの充電にもLightningケーブルを使う。マウス側のLightningポートは、本体底面にあるため、充電中は物理的に使用できない。しかも充電中は電源がオフになるような設計になっていて、コネクター部分を机からはみ出させるようにして置いても機能しない。うっかりマウスの充電を切らすと、代替のマウスを用意しない限り、しばらくiMacがまったく使えなくなってしまう。これは不便なこともある。充電用のポートをマウス側面に移動させ、キーボードのように充電中も使用できるようにして欲しいところだが、現状のデザインではそれも難しいだろう。

 というわけで、すべての問題を解決するには、おそらくMagic Mouse 3の登場を待たねばならないだろうが、マウスについては様々な面で改善を望みたい。

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