再生方法の選択肢が広い配信の仕組み
デモ映像を視聴してみた。
まず、パブリックビューイングを想定した、スピーカー再生のデモを試聴した。システム構成はUbuntuを搭載したPCの上でVLCを使用している。なぜかというと、Ubuntu版のVLCだと排他モードができるからだ。システム音が鳴って音が途切れることがないようにするためである。音はUSB DACの「KORG Nu I」を経由し、ラックスマンのアンプとB&Wのスピーカーにつないでいる。
次にヘッドホンで聴いてみる。MacBookで受けてSafariでブラウザー再生する。Macにはヘッドホンアンプ内蔵のUSB DAC「KORG DS-DAC-10R」を接続。ヘッドホンは「KORG NC-Q1」だ。ちなみにプレーヤーはGoogleのJava Script Playerである「Shaka Player」を使用している。こちらは特段手が加えられているわけではない。
このデモでは、エンコードによる違いを聞き比べられた。デモではまず48kHzのPCMロスレスと96KHzトラックを比較。96kHzでは明らかに音の鮮明度があがって、ハイレゾらしい音に変わったのが確認できた。次にDSD(DoP形式)も試してみた。聴いてみると柔らかでかつ鮮明なDSDらしいサウンドで、生っぽいピアノらしい音が楽しめた。美しい映像を見ながらリアルな音楽を楽しむことができた。
最後に特別にお願いして試作中のiPhoneアプリを使用してポータブルオーディオでの応用のデモを体験した。
これはiPhoneにコルグで試作中のアプリをインストールし、iPhoneからはカメラキットを使用してソニーのDSD対応のポータブルアンプに接続するものだ。このシステムは実際に使っている方も多い一般的なものだ。試作中のためDSDのみ対応しているが、ソニーのアンプでDSDのLEDが点灯していることがわかる。こちらも音質のレベルが高く、楽器がリアルに聞こえる音で、音の解像力も高くライブの演奏者の合いの手の息遣いまで近くで聞こえてくるようだ。
このようにLive Extremeは美しい映像を素晴らしい音質で楽しむことかできるシステムだ。オーケストラの配信からジャズの生ライブの配信など音楽ライブでは広く使うことができるが、Zoomでは対応が難しいリモートでの音楽授業にも引き合いがあるそうだ。さらには最近では画面が大きく映像がきれいなAndroid搭載のハイレゾプレーヤーもいくつも登場しているが、これにアプリをインストールして楽しむことも可能ではないかという。今後の展開が楽しみなシステムだ。
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