Apple M1搭載で大幅性能アップの「iPad Pro」&カラフル7色「iMac」特集 第27回
【レビュー】M1搭載iMacは異次元のデスクトップコンピューターだ!
2021年05月18日 22時00分更新
シンプルを極めた形状は、軽量で取り回しも楽
セットアップして電源を投入する前からわかることなので、順番としてはこちらが先だが、新しいiMacの形状は実にシンプルだ。ちょっと変な表現になるが、平らな大小のダンボール板が3枚あれば、ほぼ忠実なモックアップが作れてしまうくらいだ。1枚は、もちろんディスプレーを含む本体になる。残りの小さな2枚でスタンドを作る。3枚の接合部をどうするか、という問題が残るが、3つの平板の組み合わせだけでかなり似たものが作れる。つまり新しいiMacの形状は、それだけシンプルなのだ。
以前のiMacのスタンドは、1枚のアルミ板を大きく湾曲させたような形状だった。そのためもあってか、底面部の面積も大きめだった。新しいiMacのスタンドの底面は、幅が約13cm、奥行きが約14.7cmの、角の丸い長方形だ。デスク上に必要な面積は、従来の21.5インチモデルに比べても、かなり小さく感じられる。重量も21.5インチモデルが5.44kgだったのに対し、新しい24インチモデルは、4.46kgと、ほぼ1kgも軽い。これは画面サイズがかなり拡大されていることを考えるとうれしい驚きだ。
このiMacは、常に持ち運ぶわけではないから、重量はそれほど重要ではないと思われるかもしれない。しかし実際に使ってみると、軽くなったことによって、取り回しが楽になったことは、いろいろな場面ではっきりと感じられる。画面の上下の角度を変える場合もそうだし、背面のコネクターの位置を確認するために、本体全体をちょっとずらして見るような場合もそうだ。
形状はシンプルだが本体やスタンドのカラーリングは、なかなか表情豊かなものになっている。それは本体カラーとして7色が用意されているから、というわけではない。1色を選択して購入したiMacが、濃さの異なる4つのトーンで塗り分けられているのだ。薄い方から挙げると、まずディスプレーの周囲のベゼル部分は白い。これは7色のどれを選んでも変わらない。次にディスプレーのベゼルのさらに下にある出っ張りの部分には、選んだ色のカラーリングが薄めに施されている。今回試用したマシンは「ブルー」なので、この部分は薄い青に着色されている。実は、これとほぼ同じ色が背面に大きくあしらわれたアップルマークにも使われている。次に色の濃いのはスタンドだ。もしかすると、本体正面の下部と同じトーンを狙ったものかもしれないが、質感がまったく異なるので、それとは違った表情を見せる。そしてもっとも濃いのが、本体の背面と側面だ。
このように1台に4種類のトーンが使われているのも、これまでのMacには見られない特徴だろう。さらに細かいことを言えば電源ケーブルも、選んだ本体カラーの薄い色に着色されている。高級感のある袋打ちコードになっていて、質感もトーンも異なるので、これが5種類めのトーンと言ってもいい。まったく、どこまでディテールにこだわれば気が済むのかと、ちょっとあきれるほどだ。
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