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Apple M1搭載で大幅性能アップの「iPad Pro」&カラフル7色「iMac」特集 第25回

使用感は、まるで「据置型の24インチMacBook」

【レビュー】新iMac、変わったのはデザインだけじゃない!画質・音質の魅力も増した

2021年05月18日 22時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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デザインを一新したApple M1チップ搭載のiMac。グリーンのモデルをレポートする

 アップルが高精細な4.5K Retinaディスプレーを搭載した、新しいiMacを発売する。新しいシステムICの「Apple M1」を載せて、アーキテクチャと消費電力を大幅に効率化したことで本体が驚くほどスリムになった。全7色の鮮やかなカラーバリエーションも揃うフレッシュな新デザインも話題を呼んでいる。

 今回は主にオーディオ・ビジュアルの切り口から新iMacの実力に迫ってみたい。

自然なリアリティが魅力的な4.5K Retinaディスプレー

 新しいiMacには24インチの4.5K(4480×2520ピクセル)液晶Retinaディスプレーが搭載されている。パネルに低反射コーティングを施して光の映り込みを抑えた。画面が暗転する際に、自分の姿が都度映り込むわずらわしさも軽減されている。設置環境の照明の色温度に応じて、画面のホワイトバランスを自動調整するTrue Toneテクノロジーにも対応する。画面表示の色合い、コントラスト感がとてもナチュラルなので、長時間のデスクワークを続けても疲れにくい画質が好印象だ。

True Toneテクノロジーによるホワイトバランスの自動調整機能を搭載。

 Apple TVアプリを立ち上げて、Apple TV+オリジナルのドラマや、iTunes Storeで購入した映画を視聴してみた。

 4.5K Retinaディスプレーは、画面の最大輝度が500nits、色再現はDisplay P3の広色域対応としている。4Kビデオコンテンツの精細感は文句なし。明部で階調の飽和がなく、暗部の沈み込みも黒つぶれせずテクスチャー感を引き出す。iPhone 12シリーズのように、ドルビービジョンのHDRビデオコンテンツの表示には対応していないものの、明暗の落ち着いたバランスが心地よい。鮮やかな色合いの“うまみ”を残しつつ、ナチュラルで安心感のあるリアルな画質に仕上げるチューニングの巧みさはさすがアップルのデバイスだと思う。

 ひとつ気になったのは、ディスプレー周囲のベゼル(額縁)がホワイトになったことだ。シリアスなドラマや、真っ暗な宇宙空間を舞台にしたSF映画を観る時には、5K Retinaディスプレーの27インチiMacや、最近のMacBookシリーズのように黒いベゼルの方がコンテンツに深く没入できると筆者は思うからだ。あるいはグラフィックデザイン、映像製作の仕事をされているクリエイターからも、ベゼルはブラックの方が画面表示に集中できるのでベターという声があがりそうだ。購入時にベゼルをブラックに変えられるオプションもほしい。

背面に搭載する端子がシンプルに収まった

 無線LANについてはWi-Fi 6に対応した。4K高画質動画のストリーミングやビデオ通話も安定する。従来のiMacは本体背面側にあったイーサネット端子が、新しいiMacは付属するAC電源アダプターにまとめられた。有線接続を選んだ場合もiMac本体から伸びるケーブルの数が減らせるので、デスクトップまわりがすっきりとする。3.5mmヘッドホンジャックは側面に移動した。

新しいiMacのスリムな本体。12.9インチのiPad ProにSmart Keyboard Folioを装着した状態と並べて比べてみた

 デジタルカメラを頻繁に使う方はフルサイズのSDカードスロットが省かれてしまったことがやや心許ないかもしれない。USB-A端子もないので、デスクトップでハイレゾリューションオーディオを楽しむ際にUSB-DAC付きヘッドホンアンプなど、外部コンポーネントを使っていた方は別途変換アダプターやハブの準備が要る。

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