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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第178回

格安スマホ派もそろそろ5Gに対応しておくべき? 3大キャリアのお手頃5Gスマホを比較した

2021年05月16日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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ミドルクラスの5G機でも下りで数百Mbpsの速度が出る

 実測での速度比較といきたいところだが、現時点で5Gのエリアは狭く、安定して速度を出せる体制もないことなどから、あくまで5Gらしい数百Mbpsの速度が出るかどうかについて検証した。いずれも郊外のエリアとされる場所の周辺から、基地局を目視できる場所を探して計測したものとなる。

 また、通常なら3回以上計測するが、5Gとなるとデータの消費量がばかにならず、1度で0.5GB程度消費してしまうため、1~2回の計測にとどめている。

 まずドコモから。目視距離に小型の基地局を発見、5G表示を確認し、アンテナの向きを見るとエリアマップが合致しているので、アンテナの指向性が向いた方向で計測した。

 最大で下り466Mbpsほど出ていて、間違いなく5Gのスピードだろう。

ドコモの5Gエリアで速度計測、5Gらしい速度が出ている

 続いてau。こちらもauの5G基地局近くで計測した。

auの5Gエリアで速度計測、こちらも5Gらしい速度

 ソフトバンクも計測。なぜか基地局のすぐ近くでは5Gが安定せず、少し離れた場所で周囲をまわりながら、速度の出るところを探しながら計測した。こちらも300Mbps以上の速度が出ている。

ソフトバンクの5Gエリアで速度計測しても300Mbpsオーバーの速度が出る

ドコモの5GSIMを他キャリア機種で使った場合はどうなる?

 5Gのエリア拡大をハイペースで進めているドコモなので、SIMロック解除したRedmi Note 9TとGalaxy A32 5GにドコモのSIMを挿入した場合、うまく使えるのを試した。Redmi Note 9Tではn77しか対応せず、4.5GHz帯には非対応ではあるが5G表示が出た。

ドコモのSIMを刺したRedmi Note 9Tには5Gの表示が出ている

 しかし、実際に速度を計測してみると4Gクラスの速度しか出ない。ずっと「5G」の表示のままだが速度が出ない。5G表示だが4Gでデータ通信をするケースを経験した形だ。

Redmi Note 9Tにドコモの5G対応SIMを挿入、ドコモの5Gエリアで使用したが、速度やPING値から実際のデータ通信はLTEと思われる

 続いて、Galaxy A32 5Gでは電源投入直後などに少しの間だけ5G表示となるものの、すぐに4G表示となった。5G表示が出た瞬間に速度計測をはじめても計測中に4Gに戻ってしまった。

Galaxy A32 5Gにドコモの5G対応SIMを挿入、ドコモの5GエリアではLTEとしては高速ではあるものの5G表示にはならなかった

現状で5Gは必要かという部分もある
無理にして5Gスマホを買うことはない

 最高速度がぐっと上がる5Gだが、実際にメリットがあるかどうかについては、今のところ極めて限定的と言える。パケットの遅延も小さくなっているが、PING値が30msから10msになって、ジッター値も小さくなっているが、通常は違いが感じられない。オンラインで対戦するアクションゲームなどではその差がプレイに関わってくる程度だろう。

 今後、3大キャリアのお手頃な機種を買ったら5Gモデルだったという状況になるだろうが、これらの3機種を見た限り、現時点で5Gを試したいという分には魅力だが、実際のメリットを求めるなら、無理に5G機にする必要はないというのが結論だ。

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