ノートPCの出荷が1000万台の大台にに乗り、もうひとつの過去最高に
今回の集計では、もうひとつ過去最高の出荷台数が達成されている。それは、通期でのノートPCの出荷台数が、初めて1000万台を突破し、1077万5000台となったことだ。これまでの過去最高は2013年度の844万8000台であり、大きく上回っっている。
これもGIGAスクール構想の影響を受けたものだ。
GIGAスクール構想では、Windows PC、Chromebook、iPadが整備の対象となっており、ノートPCの導入が促進された。そこにテレワーク需要でも中心となったノートPCの出荷台数が加わった格好だ。
ノートPCの構成比は89.2%となり、2019年度の72.9%からは、16.3ポイントも上昇。10台に9台がノートPCという状況だ。
とくに、GIGAスクール構想の仕様に当てはまる画面サイズが14型以下の「モバイルノート」のカテゴリーでは、前年比244.0%増の569万4000台と3.4倍にも増加。過去最高だった2017年度の172万4000台と比べても、3.3倍と大幅な成長となっている。
そして、出荷金額という点では、GIGAスクール構想では、1台あたり4万5000円という補助金が用意されていたことが大きく影響している。補助金以内で端末の整備を進める自治体が多く、それにあわせて、PCメーカー各社も、4万5000円以下で導入ができる専用パッケージ製品を用意。これによる単価下落が、出荷金額の減少につながっている。
2019年度の平均単価は、9万4206円だったが、2020年度の平均単価は、7万3343円と、1年で22.1%も下落している。とくに、モバイルノートの平均単価は5万2090円となり、前年の11万1353円から、わずか1年で、半値以下となっているほどだ。GIGAスクール構想が及ぼした影響のひとつだ。