佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第68回
ESS Technologyが新開発DAC「ES9033Q」を発表、768kHz/MQA対応のモバイル用途向け?
2021年04月19日 15時00分更新
また、ES9033QはESSの上級機(PROシリーズなど)が採用している「HyperstreamII」技術も搭載している。これは以前からESSが採用していたHyperstream技術をベースとしつつ、新開発のディザリング処理や量子化アルゴリズムの見直しなどで性能を高め、出力の安定性を向上させたものだ。
ただし、ES9033Qは2chのDAC ICである。ハイエンドプレーヤーなどに使用されるPROシリーズでは、8chの出力を合算したり、個別に使用することで性能を高めることができるが、そうではない。もちろん性能自体はESSらしく、ダイナミックレンジが122dBとかなり優秀だ。
こうした点からES9033Qはモバイル向けの用途が考えられる。特に周辺回路をコンパクトに構成できることから小型の機器向けであり、プレーヤーまたはヘッドホン内蔵機材として、そのうちにポータブルオーディオ界隈にも登場してくるだろう。
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