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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第59回

Qualcomm Snapdragon Soundとは? 96kHz/24bit対応のaptX Adaptiveを軸にした新しいオーディオ体験

2021年03月08日 13時30分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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なぜいまSnapdragon Soundなのか?

 このようにSnapdragon Soundは単に音質だけではなく、多角的な概念である。

なぜいまなのか?

 ここで思い出したが、最近QualcommがAndroidプラットフォームにハプテック(触覚)機器のメーカーであるLofeltと提携して新たなハプティック体験をAndroidのために提供するというニュースがあった。これも主な目的はゲーミングである。

 先のSnapdragon Soundのキーノート動画でも、最後にプロのモバイルゲーマーが登場して、FPSではほんのちょっとでも相手に先んじたいと語った。eSportsプレーヤーにとっての「ほんのちょっと……」というのは、F1ドライバー並みの遅延を指しているという。ここからも、ゲーミング分野で、消費者の高音質志向がうかがい知れて興味深かったし、クアルコムがゲーミング分野にも積極的に動こうとしていることが感じられる。

 また、ゲーミング分野やリモートカンファレンス分野を包含していることは、コロナ禍で変わりつつある世界の未来をも端的に示している。その中でクアルコムがどうあるべきかを考えた結果が、「なぜ今か」という問いへの答えなのかもしれない。

 記事の冒頭では、分かりやすくするために、オーディオ向けと書いたが、オーディオ音質のみならず、音に様々な見地から向き合って、"How Sound Should Sound"(=音はどのように鳴るべきか)を考えた、クアルコムの将来構想を示したのがSnapdragon Soundと言えるだろう。

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