携帯各社による新料金プランの発表が相次ぐ中、いよいよ全体像が明らかになってきました。オンライン専用に加え、使い放題やサブブランドの新プランによって選択肢が広がる一方、楽天は「1GBまで無料」の衝撃プランを打ち出してきました。
■「1GBまで無料」の衝撃、経済圏の改悪は気になる
楽天モバイルは自社のUN-LIMITプランを改定し、1GBまでは無料、そこから3GB、20GB、無制限と段階的に料金が変わる仕様で、1つのプランでさまざまな用途に対応できるとうたっています。
しかも通話アプリの「Rakuten Link」を使えば、固定電話や他社の携帯電話に対しても無料の音声かけ放題が実現します。大手キャリアに対抗すると同時に、MVNOの存在意義を脅かすインパクトがあるといえます。
あまりにも安すぎて、独占禁止法に抵触するのではないかと不安の声も上がるほどですが、コロナ禍において厳しい経済情勢が続く中、無料で持てる携帯回線が登場したことには社会的な意義が感じられます。
その一方で、楽天経済圏では「改悪」が話題になっています。楽天ゴールドカードは楽天市場でのポイント4倍が2倍に下がり、「お買い物マラソン」の還元上限も1万から7000に下がるなど、さまざまな特典や手数料が変更されています。
楽天経済圏には独自の強みがあり、他社の追随を許さないリードを築いているのはたしかです。ただ、こうした変更の背景として、モバイル事業への多大な投資が楽天にとって負担になっているとの指摘があるのは気になるところです。

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