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オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第265回

航空機のコックピットのスイッチを米軍車両のハンヴィーに取り付けます

2021年02月07日 17時00分更新

文● むきみ(@TK6506) 編集● ASCII

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5個の部品で構成されているカバー付きスイッチ

 ハンヴィーに移植するため、ジャンクの航空機のコックピットパネルから剥ぎ取ったスイッチ。前回掃除してきれいになったので、取り付けてみます。

カバー以外はすべてコックピットパネルから流用。コックピットパネルにはこの順番で付いていました

 部品はスイッチ、回り止め金具、カバー、歯付き座金、ロックナットの全5種類。回り止め金具とカバーでパネルを挟み込みます。

スイッチの回り止め金具。内側と外側にツメが付いています

 回り止め金具というのはスイッチが回転してしまうのを防ぐ部品で、金具の内側にあるツメがスイッチのネジ部分にある溝に入り、外側のツメが取り付けるパネルの裏側にはまり込むようになっています。

 ツメがスイッチとパネルの両方に引っかかるためスイッチが回らなくなるという、簡単な仕組みですがなかなかの役立ちっぷり。トグルスイッチではよく使われる部品です。

スイッチのネジ部分には溝があり、そこに回り止め金具の内側のツメが入ります

コックピットパネルの裏側。大きい穴が、スイッチが差し込まれるところ。その下の小さい穴に回り止め金具のツメがはまります

 コックピットパネルの裏側には別のパネルが取り付けられていて、二重になっていました。金具のツメが入る穴はこの別パネルだけに開けられていて、表からは穴が見えないようになっています。

 ハンヴィーに取り付けるときもこの金具を付けたいところですが、ハンヴィーのダッシュパネルは1枚板なので、穴を開けたら穴が丸見えになっちゃうんですよね。それはちょっとかっこよくないので、回り止め金具はあきらめます。しっかりロックナットを締めれば、そう簡単には回りませんし。

スイッチは前後位置の調整が必要っぽい

 トグルスイッチはレバーを倒した方と反対側の端子がオンになるはずですが、念のため確認しておきます。

マルチメーターで導通をチェック。.000は抵抗値ゼロで、レバーと反対側の端子がオンになっていることがわかります

 マルチメーターで端子間の抵抗値を計測し、ほぼ0オームなら線がつながっている証拠。オンになっているということです。リード線を真ん中の端子とレバーの反対側の端子にあてると抵抗値が0を示し、確かにオンになっていました。

 次にチェックするのは、カバーを閉じた時にちゃんとレバーが自動的に下がるかどうか。スイッチは前後位置を調整できるため、場合によってはカバーが閉まらなかったり、レバーがオフにならなかったりすることも考えられます。

カバーを付けて開けたり閉じたりしてみて、動くかどうかを確認。このぐらい空いていると大丈夫みたいです

 カバーをスイッチにぴったりくっつけてみたところ、レバーに当たってしまい、ちゃんと閉められませんでした。この状態ではスイッチが飛び出し過ぎているということです。

 スイッチとレバーの間にはダッシュパネルが入りますが、パネルの厚さだけじゃ足りない感じ。取り付けの際に調整の必要がありそうです。

航空機用スイッチと同じく双投式でした

 チェックが終わったらダッシュパネルから古いスイッチを外します。

前回、試しにカバーを付けてみたあと元に戻してあったロックナットを、もう一度外します

付いていたスイッチも、航空機のスイッチと同じく両側に端子がある双投式でした。片側の端子だけ使っています

 スイッチをパネルに固定しているロックナットを外して、スイッチを抜き取ります。両側に端子がある双投式で2ポジション・オルタネイト動作。片側の端子には線が無く、ただのオンオフスイッチとして使われていました。コックピットパネルのスイッチと同じなので、これなら付け替えるだけでOKです。

やっぱりめちゃくちゃ飛び出します

 配線を交換する前に、前後位置を確認します。まずはスイッチのネジの部分に何も付けず、ただ差し込んでみました。

スイッチに何も付けずに差し込んで取り付けると、めちゃくちゃ出っ張ってしまいました

カバーを閉じた時にレバーが下がらず、カバーも途中までしか閉まりません

 思ったとおりスイッチがかなり飛び出しています。本来はカバーを閉じるとカバーに押されて自動的にレバーが下がるんですが、ぶつかってしまってレバーが下りず、オフにしてからカバーを閉じてみても、半分くらいしか閉じることができませんでした。

 これはもう明らかにダメ。やはりもう少しスイッチとカバーの間隔を広くしないといけないようです。

いい感じの位置を探ります

 スイッチを少し引っ込ませるため、回り止め金具を入れてみました。

ナットを付けて回り止め金具を裏返しにしてはめ込んでみました

 ダッシュパネルには金具のツメを差し込む穴がないので、金具は裏返して使用。ただ、そうすると今度はそのツメがスイッチのボディーに当たり、金具が斜めになってしまうので、ナットを入れてツメが当たらないようにします。

飛び出しているネジ部分が半分ぐらいになりました

カバーを閉じると自動的にオフにはなりますが、まだ閉まり切りません

 スイッチが3mmほど引っ込んだため、カバーを閉じると自動的にオフになるようになりました。ただ、まだカバーを閉めた時に隙間が空いています。もうあと2、3mm引っ込めたいところです。

ナットを緩めて回り止め金具を前方に移動させます

パネルの裏から差し込みます。だいぶ引っ込みました

ナットから1mmぐらい飛び出した状態に

さらにナットを緩めてギリギリまで引っ込めるとこんな感じです。こっちの方が好きかも

 ナットを緩めると、緩めたぶんスイッチがうしろに下がります。ナットから1mmちょっと出た状態でカバーが最後まで閉じるようになったんですが、段差のない方が好きなのでギリギリまで引っ込めました。ちょっとネジが見える方がいいという人もいるでしょうし、このあたりは好き好きですね。

カバーもしっかり閉じるようになりました

コードを付け替えて固定すれば完成

 スイッチの前後位置が決まったので、いったんパネルから外してコードを付け替えます。

古いスイッチからコードを外します

外したコードを新しいスイッチにつなぎます

 コードはネジ留めされているので外して付け替えるだけ。絶縁用のシートを忘れずに挟んでおきます。

もう一度パネルに取り付けたら完成! 

 コードを接続したらもう一度パネルに取り付ければ作業は完了。

 手元にあったカバーを取り付けたいというだけだったのに結構な手間がかかってしまいましたが、これはもう大満足。パチパチしまくりです!

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