働く!おすすめ周辺機器レビュー 第12回
1人暮らしと在宅個室にピタリとはまる「Poly Sync 20」
在宅勤務と会議を改善する新マイクスピーカーフォンが買い!
2021年03月18日 11時00分更新
Zoom会議でみっちり使ってみた
ということで、「Poly Sync 20」を実際に使って、オンライン会議してみた。利用したオンライン会議ツールは定番のZoomである。ノートパソコンとはUSB接続し、スマホとはBluetoothで接続してみて、それぞれ数十分の打ち合わせを試みた。
まず最大のポイントは、煩わしいヘッドフォンや外部マイクが必要ないというところ。冒頭でも触れたが、従来はヘッドフォンやイヤホンを装着するのと同時に、ノートパソコン内蔵の心許ないマイクではなく外部マイクを使っていたので、会議を始める前から憂鬱になるぐらい色々と煩わしかったのだ。
しかし「Poly Sync 20」によってそのくびきから解き放たれたことは非常に大きいメリットだ。耳も頭もラクチンで快適に会議を進められる。
「Poly Sync 20」の利用開始についても、USB接続するのみ。あとはオンライン会議アプリで使用するスピーカー、マイクとして指定するだけで問題なく使える。念のためアプリのテスト機能で音量などを確認して会議に臨めばOKだ。音量の調整およびミュートを「Poly Sync 20」本体のタッチボタンから即座に行えるのも使い勝手がよい。
スピーカーの音質については、文句のつけようのないクオリティーといえる。(もちろん相手側の音質にもよるだろうが)ノイズが乗ることや会話が途切れるといったことは発生せず、相手の声が聴き取りにくいこともなかった。また、Bluetooth接続時にも気になるレベルの遅延はなかった。もっとも、打ち合わせ中にリップシンクが少々ずれていたところで気にする人はいないと思うが。
なお、「Poly Sync 20」で音楽も再生してみたのだが、さすがにシングルスピーカーということで限界はある。しかし低音から高音までほどよく出ていて、自宅で仕事をしながら適度な音量で音楽を聴くというような使い方(もちろん許される環境のみで推奨)では満足できるレベルといえる。
ちなみにロケット型の「プログラム」ボタンは、専用アプリ「Plantronics Hub」(パソコン、スマホいずれもあり)をインストールすることでいくつかの機能を設定できるが、デフォルトで割り当てられている音楽プレーヤーの「再生/停止」が便利。音楽を聴きながら作業していて、オンライン会議アプリからの呼び出しがあったらプログラムボタンをタッチしてすぐさま音楽を停止、会議が終わったら再びタッチして音楽再生を再開、といった使い方ができるからだ。
また、Polyシリーズ向けのソフトウェア「Plantronics Hub」を使えば、標準では英語となっている言語を、日本語を含めたほかの言語に切り替えることも可能だ(ダウンロードはこちらから)。
マイクの音質についても、テスト相手を用意して筆者が聞き手としてチェックしてみた。マイクの場所を意識することなく、普通にノートパソコンの内蔵カメラに向かって会議ポジションで発声するだけで十分に声を拾うし、余分なノイズはほぼないことがわかった。
ただ、マイクの性能が良すぎる感があるのは確か。スペック的には半径2m以内の集音が可能とされているが、試用時には2m範囲内にあるホームスピーカーの音声はもとより、範囲を超えた音声(約4m程度の位置にあるテレビのほか、隣室に居る子どもと猫の声)も拾っていた(テスト環境の図を参照)。
とはいえ興味深いのは、同じく2m範囲内にあった空気清浄機兼加湿器やエアコンの風量をマックスにしてもそのノイズは拾わなかったこと。昨今のノイズキャンセリングイヤホンは電車特有の騒音を抑える一方、車掌さんのアナウンスは聞き取れるという絶妙な調整が施されているが、「Poly Sync 20」もそうした気の利くオーディオ製品同様、「声」を拾いやすい仕様なのだろう。
まあ実際問題として、テレビの音量を上げたまま会議に臨む人はいないし、テレワーク推進第一のご時勢に薄く家族の声が入る程度で問題となることは少ないだろう。
もちろんオフィスでも使える!
ここまで自宅での使用状況を紹介してきたが、当然「Poly Sync 20」はオフィスでの小会議室でもしっかり使える。たとえば1台のパソコンから数名が一斉にオンライン会議に参加するようなシチュエーションの場合は、会議室の中央に「Poly Sync 20」を配置すれば、問題なく各人の発言を拾い、相手の音声も聞き漏らすこともないだろう。
なお「Poly」ブランドでは「Poly Sync 20」をはじめとして、カメラやマイク、ヘッドセットといったテレワーク向け製品が数多くリリースされているので、そこから見繕ってオンライン会議向け製品を揃えていくのもよいだろう。
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