「黒毛和牛すき焼き定食」
やよい軒
1390円
https://www.yayoiken.com/news/view/460
1人で静かに鍋を食べる
外食が難しい時代になってきました。新型コロナウイルスの緊急事態宣言に関しては、ランチを含めて、極力外食を控えるよう呼びかけられるほどです。
外食そのものがよろしくないわけではないので、ネット上などでは、政府やメディアはもっと「ひとりメシ」を奨励すべきではないか……という案もあるようです。
しかしながら、店主や店員に話しかける人、他の客と会話する人などがいる可能性もありますし、「ひとりメシ」を奨励したとしても、「ひとりメシの客同士で話し込む」「各人がひとりメシをたしなんだあとにファミレスで集合する」というケースも考えられます。
そんな馬鹿な、と思われるかも知れませんが、防疫というのはそこまで考えないといけないわけで……。条件を細かくしてややこしくするぐらいなら、シンプルに「外食は控えて」と訴えるほうが効果がある、という考えはわかります。
といっても、外食産業としては、「ひとりでの食事」が徹底されると、逆に売上がきびしくなる面もあるかもしれず、なかなか悩ましいところですよね。
さて、寒さのきびしい今の時期、鍋が食べたくなります。とはいえ、「鍋をつつく」などという行為もはばかられる時勢、鍋を食べたいときには一人で黙々と食べるのがよいでしょう。
やよい軒は、新春特別限定メニューとして国産黒毛和牛を使用した「黒毛和牛すき焼き定食」を1月7日から数量限定で発売しました。価格は1390円。
ほどよくサシ(脂)が入った、やわらかく旨みの強いとうたう肩ロース肉を使用。130gの肩ロース肉を、白菜、ネギ、水菜、豆腐、しらたき、うどんの具材と醤油の風味を効かせたという甘めのタレで煮込んでおり、濃厚な旨みの黒毛和牛と具材を味わえるとしています。
すき焼きには、いろいろな具材がありまして、調理方法も関東と関西ではそれなりに異なるのですが(とはいえ、お店によってさまざまなので、一概には言えないところ)、関東のベーシックな具材が入っていると思います。
1390円の価値はあると思います
黒毛和牛を使っているということで、牛肉の質が気になるところでしょう。やや固さはあるものの、ほどよくサシも感じられ、1390円ならまあこれぐらいはなくてはね、と思わせてくれます。130gで、「すげー多い!」とはならないものの、「ぜんぜんダメ。がっかり」ということでもないので、合格点を出してもよいかと。
他の具材も、特筆すべきところはないかもしれませんが、すき焼きとしての構成要素はしっかり揃っているので、物足りなく思うところはありません。
うどんが最初から入っているのもポイントです。まあ、別皿で提供して、後から入れるよりは、一緒に煮込んだほうが楽というのはわかります。それほど量が入っているわけではないのですが、ごはんもありますし、ちょうどいいかもしれません。
ちなみに、こういう「うどんの入ったすき焼き」を「うどんすき」と呼ぶ人もいますが、うどんすきとは薄いだしで具材やうどんを煮込んだ鍋料理なので、すき焼きとはあまり関係ないです。
すき焼きとはいえ、「1390円の価値があるのか」と不安かもしれませんが、個人的には、結構、満足できるな、と。極上とはいえないまでも、しっかりした牛肉を使ったすき焼きですし、具材もそれなりに多いし、うどんまで入っている。
その上で、ごはんがおかわり自由なので、「すき焼きを食べたな〜」「お腹いっぱいになれたな〜」という満足感が得られる点で、なかなかよいものではないでしょうか。ちなみに、みそ汁の飲み時は、ちょっと迷いました。すき焼きを食べ終えてからですかね?
家で鍋を作るのはちょっとめんどうだけど、居酒屋などに行くのはどうもはばかられる……という人には、やよい軒の鍋、ちょうどいいのではないでしょうか。さらに、せっかくだからちょっといい鍋、つまりすき焼きを選ぶというのは、悪くない選択だと思います。静かに黙々と食べる、こんな時代だからこそ満足できる鍋ではないかと。
ちなみに「黒毛和牛すき焼き定食」は限定メニューですが、こちらが終わっても、冬の定番「すき焼き定食」(890円)がありますので安心です。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。
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