GALAKURO「GG-RTX3070-E8G8/TP」
GeForce RTX 3070の編集部おすすめはユニークな冷却機構を採用するGALAKURO
2020年10月29日 22時01分更新
NVIDIAのAmpereアーキテクチャーの第3の矢とも言える「GeForce RTX 3070」(以下、RTX 3070)を採用した製品が、「GeForce RTX 3090」と「GeForce RTX 3080」(以下、RTX 3080)に続き、日本時間2020年10月29日22時に販売解禁となった。
RTX 3080のパフォーマンスが優れていることは、既報のとおりだが、10万円前後という価格に手が届かないと嘆いている人も多いはず。そういった人にとってRTX 3070はまさに待望のGPUとなるわけだが、今回は玄人志向がゲーミング向けに展開するGALAKURO GAMINGブランドから、「GG-RTX3070-E8G8/TP」を取り上げたい。果たしてGG-RTX3070-E8G8/TPは、ゲーマーの福音となる存在になるのだろうか。
カード長は実測で約312mm
3基のWINGSと呼ばれる新型ファンを搭載
まずは、簡単にRTX 3070について説明しておこう。RTX 3070は、冒頭で述べたとおりAmpereアーキテクチャーに基づくGPUで、Samsung製の8nmカスタムプロセスで製造される点は、上位モデルのRTX 3080と変わりはない。
ただし、GPUコアにはRTX 3080などの「GA102」ではなく「GA104」を採用しており、ダイサイズは392㎜2とGA102の62%の規模に収まっているが、トランジスタ数は174億個と、これは置き換え対象となる「GeForce 2070 SUPER」(以下、RTX 2070 SUPER)の136億個の1.3倍弱にあたる。
GA104もGA102と同様に128基のCUDA Coreが集まって「Streaming Multiprocessor」(以下、SM)を構成し、そのSMを12基束ねて「Graphics Processor Cluster」(以下、GPC)としている。
RTX 3070では、そのGA104のフルスペックから歩留まりの関係で2基のSMが無効化されているため、SMの総数は46基となり、CUDA Coreの総数は5888基となる計算だ。これは、RTX 3080の約68%の規模で、RTX 2070 SUPERの2.3倍にもなる。
また、RTX 3070はリアルタイムレイトレーシングの演算を担う「RT Core」を46基、Deep Learning Super Sampling(DLSS)に用いられる「Tensor Core」を184基搭載し、前者は第2世代へ、後者は第3世代へとそれぞれ進化している点はRTX 3080と同様だ。
さらに、PCI Express 4.0に対応している点もRTX 3080と同じだが、組み合わされるグラフィックスメモリーは従来のGDDR6で、メモリーインタフェースも256bitに抑えられている。
やや前置きが長くなってしまったが、そんなRTX 3070を採用するGG-RTX3070-E8G8/TPの動作クロック設定から紹介していこう。GG-RTX3070-E8G8/TPのベースクロックは1500MHz、ブーストクロックは1725MHzとリファレンスどおり。メモリークロックも14Gbpsとこちらもリファレンスから変わりはない。
ただし、付属アプリケーションの「Xtreme Tuner Plus」(Version 1.0.4.8)を用いると、ユーザーの自己責任になるが、ブーストクロックを1MHz刻みで-500~+500MHzに変更できるほか、メモリークロックも2Mbps刻みで-2000~+6000Mbpsに設定可能だ。
さらにGPUコア電圧を1mV刻みで700~1250mVに、コアに加える電圧を1%刻みで0~100%に、それぞれ変更できる点も動作クロックを高めたいと考えるユーザーにとっては魅力的だ。
そのうえ、「1-CLCK OC」というクリック1つで動作クロックを高める機能も用意されており、実際に試してみるとブーストクロックが15MHz引き上げられ、Power Targetも108%へと向上した。