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品川に開業、コロナ時代の創業者支援施設「SPROUND」 その特徴は?

その特徴と、開業の狙いとは

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SPROUNDが品川インターシティにオープン

 日鉄興和不動産が、ベンチャーキャピタルDNX Venturesとの共同事業として、品川インターシティ内にインキュベーションオフィス「SPROUND(スプラウンド)」を開業した。

 主にスタートアップ企業を対象としたオフィスで、日鉄興和不動産が手がける、はじめての創業者支援施設だ。合わせて同社は、米のフレキシブルワークスペース事業者であるKnotelと協業。内装デザインをKnotelが手がけることで、Withコロナ時代に適したオフィス作りを進めるとともに、フレキシブルワークスペースの概念の拡張を目指していくとする。

 SPROUNDは、「芽吹く」を意味する「sprout」と、「循環」を意味する「round」を組み合わせた造語。スタートアップ企業の成長と、「知の還流」を名前に込めた。

 また品川インターシティは、JR品川駅東口の目の前という好立地も特徴のひとつ。2027年にはリニア新幹線の開業も予定されているほか、羽田空港からのアクセスが良いこともあって、スタートアップ企業のオフィスも多いエリアだが、この立地には、スタートアップ企業を起点に、品川エリアを活性化する狙いもあるという。

品川エリアの発展を形作る循環の一部

 「品川エリアは、私たちが長く関わり持つ、重要エリアです。斬新なアイディアを持つ人材が集い、新しい企業が生まれ、育つ。これが、新たな価値やカルチャーを作る。その循環を生み、品川の発展につなげたいという思いです。」(日鉄興和不動産 代表取締役社長の‎今泉 泰彦氏)

日鉄興和不動産 代表取締役社長の‎今泉 泰彦氏

 もともと同社は、スタートアップ企業との連携にも積極的だった。2020年3月にはオフィス向け無人コンビニ「600」を運営する600株式会社に、2020年7月にはDNX Venturesが運営する3号ファンドにも出資をしている。

 協業するDNX VenturesはSPROUND内に駐在するするため、入居するスタートアップ企業へ、成長に必要なコンテンツを提供するなど、サポートをしやすい体制も整っている。同社では、SPROUNDを、シードスタートアップ企業が集まり、知識や知見を共有することで成長を促進するコミュニティーと位置付ける。

DNX Ventures マネージングパートナー/日本代表 倉林 陽氏

 「アメリカのデータでは、シード期からシリーズ期への成長がもっとも難しく、この時期に半分以上の企業が倒産してしまうというデータもあります。(スタートアップ企業には)資金的な援助だけでなく、経営や事業のメソッドを循環させ、成長を促進させるエコシステムが必要だと考えています。

 SPROUNDの立ち上げにあたって、投資先を対象に『現在どのような壁にぶつかっているか』のアンケートをとったところ、『オフィスの利用頻度が低下し、悩みの相談ができる機会、専門家とのつながり、経営知識の不足』を感じている企業が多いという結果が得られました。

 スタートアップ企業の成長にフレキシブルに対応するオフィスファシリティー(合理的で効率的な管理)、経営を学べるコンテンツ、横の繋がりを得られるコミュニティーが求められています」(DNX Ventures Head of Operations and Marketing 上野 なつみ氏)

DNX Ventures Head of Operations and Marketing 上野 なつみ氏

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