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b8taとシチズンRiiiver、ニューノーマル時代に「新しい常識」を作る力

2020年09月03日 08時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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b8taの店舗では製品のすぐ横に、製品を紹介する多言語で利用できるタブレットが置かれている

シチズンのスマートウォッチ「Eco-Drive Riiiver」がb8taに出品する理由

 シチズンのEco-Drive Riiiverは米国にある5つのb8taの店舗で先に展示が始まり、大いに好評を得たことから日本のふたつの店舗にもオープニング当初から置かれることになった。

 シチズン独自のIoTプラットフォームサービスであるRiiiverのコンセプトが、革新的であるからこそなのだろう。IoTプラットフォームという実体のないものを立ち上げてから、その魅力を広く伝えることの難しさを感じていたと大石氏が打ち明ける。そしてb8taの店舗にさまざまなカテゴリーの製品と一緒にEco-Drive Riiiverが並ぶことで「従来と違うプラットフォームサービスの魅力の一端が見せられるのでは」と、大石氏は期待を寄せている。

 東京のb8taはオープンしてまだ間もないが、来客がシチズンのEco-Drive Riiiverに向ける関心は高いという。「今後は新型コロナウィルス感染症の対策を十分に立てたうえで、店内にはイベントスペースなどを活用してシチズンの皆様と一緒に、来客向けの体験会やセミナーも企画したい」と北川氏は話す。オンラインでの実施も含めてさまざまな可能性が検討されているそうだ。

体験から得た声が製品の開発・改良の種に

 北川氏は「b8taに出品いただく企業の皆様には、コンシューマーとのタッチポイントとしてこの場所をテストマーケティングにも役立ててほしい」と呼びかける。オフラインのショップだからこそ、“体験すること”の先にデジタルガジェットの真の魅力や正しい使いこなし方が伝えられる。質の高い体験から生まれるユーザーの声や意見は、製品を企画開発するための貴重な財産なのだと、シチズンの大石氏が北川氏のメッセージに答える。

 企業の側は以前からオンラインとリアル店舗を融合させたマーケティング・販売戦略の必要性を認識してはいるものの、これを実践・成功させることの難しさに直面して頓挫するケースも多いのだと大石氏は指摘する。b8taのようにオフライン出店とオンラインのマーケティングツールの両方を提供するビジネスモデルが、これからの「新しい常識」になる可能性を感じたこともb8taへの出品を決めた理由のひとつなのだと話す。

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