対等、多様、信頼のカルチャーを体現する
rinnaの社長に就任するチェン氏は、「『すべての組織とすべての人にAIキャラクターを』というのがrinnaのビジョンである。そして、目指す文化として、社員が対等であること、社員がそれぞれに持つバックグランドによって実現する多様、社員同士の信頼を掲げている。rinnaが提供するAIプロダクトも、対等、多様、信頼のカルチャーを体現する」と述べた。
新会社では、自然言語や音声、画像などAI技術の研究する研究部門、研究成果をもとに、AIりんなやRinna Character Platformなどを開発する開発部門、マーケティングソリューシーョンとキャラクターソリューションの両面から取り組むビシネス部門では構成。「キャラクターソリューションはこれからのビジネスである。活用するパートナーや提携するパートナー企業を新規開拓し、ゲームや自動車、介護など、より広範な業界において、AIキャラクターを活用してもらえるようにしたい。来年末には現在の5~6倍のパートナーに活用してもらい、2~3年後には60~100社での採用を目指す。ゲームのキャラクターに採用されれば、より多くのキャラクターで利用できるだろう。また、研究部門においては、日本チームからの論文を発表していきたい」と述べた。
シャム会長も、「rinnaは、小さい会社であり、プロダクトドリブンのアプローチになるが、R&D投資についても継続していく。また、rinnaが事業を行う日本やアジア(インドネシア)は、アニメのキャラクターにオープンである。欧米ではAIといったときにターミネーターのようなものを想定するが、アジアでは生活に役立ったり、助けてくれたりといったものを想定している。その点でも、日本やアジアでのビシネスに期待したい」と述べた。
さらに、シャム会長は、「かつては人と人のインタラクションだったものが、50年以上前に、コンピュータが登場して、人とコンピュータとのインタラクションに変わってきた。いまは、インターネットの広がりなどによって、人とコンピュータとのインタラクションはさらに進んだが、多くの人は多くの情報におぼれてしまっている状況にある。断片化した時間と、同時発生する情報が既存のインタラクションの問題を浮き彫りにしている。これらを課題を解決するのが、人とAIのインタラクションである。これは、人と人、人とコンピュータのインタラクションのいいところどりをしたものになる。人とAIのインタラクションを通じて、人と人のコミュニケーションを、次のフェーズへと進化させることを目指す」と述べた。