こんな面白い形の氷を作る前に、まずは風船の性質を体感できる実験をご紹介します。巨大風船を使ったインパクトのある実験なので勇気のある方は、ぜひお家で試してみてくださいね!
【用意するもの】
・巨大風船
・ブロアー
・大きいセロハンテープ
・針
・ビニルテープ
・はさみ
【実験方法】
巨大風船の口にブロアーを入れて空気を送り、膨らませます。既定の大きさ以上に膨らませないように注意してください。実験前に割れてしまう可能性があります。
巨大風船が膨らんだら、空気が漏れないように巨大風船の口を数回ひねります。ビニルテープを長めにとってはさみで切り、巨大風船の口にぐるぐると巻き付けて、とめます。
巨大風船の真ん中のあたりに大きなセロテープを貼ります。
セロテープの上から、針で巨大風船を刺します。すると、どんなことが起こるでしょうか? 風船はすぐには割れず、時間をかけて穴が広がっていきます。風船が割れるのをスローモーションで見ているかのようです。
そのまま徐々に穴が広がり、最後には巨大風船が割れました!
■なぜこのようなことが起きたのか?
今回使った巨大風船は、ゴムでできています。ゴムは伸びると元に戻ろうとする「弾性」という性質を持っています。風船に空気を入れるとゴムが伸びた状態になり、伸びた状態のところに針を刺すと、開いた穴がゴムの元に戻ろうとする力で急激に広がるため、風船が割れてしまうのです。巨大風船にセロテープを貼ると、ゴムがゆっくりと元に戻ろうと縮むため、その縮んでいく様子が見られたということです。小さな風船だとゴムの縮む力が弱いのでセロテープを貼って針を刺すと割れなくなりますが、巨大風船はゴムが厚く縮む力も強いので、セロテープを貼っても針を刺すと徐々に穴が広がり、最後には割れてしまいました。
このように、ゴム風船は元に戻ろうとする弾性を持っています。実際に風船を引っ張ってみると分かりやすいです。それではいよいよ、これまで学んだ風船の弾性を活用して面白い形の氷を作ってみたいと思います!
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