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魅惑の軽スポーツ「ホンダ・S660」で遊ぼう 第10回

ただでさえ全高の低いホンダ・S660にHKSの車高調を入れてシャコタンにした

2020年06月28日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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 コンパクトな軽規格のスポーツカーであるHondaのS660。その全高は1180mmと、同種のスポーツカーであるダイハツのコペン(1280mm)はおろか、現行NSXの1215mmよりも低いものです。そんなS660の車高をさらに下げられるのか? 下げるとどうなるのか、というのが今回の話です。

車高を下げるとカッコいい!

 そもそもの事の発端は、S660を納車し暫く経ってからのこと。横から見た時、全高は低いのに、地面との隙間、つまり最低地上高は思いのほか高いように見えたのです。そこでちょっと調べてみると125mm。実はホンダのセダン、インサイト(130mm)とそう変わらないのです。さらに調べるとトヨタ86GRやスズキのスイフトスポーツの方が5mm低く、前出のNSXやダイハツのコペンより15mmも高いではありませんか。

筆者のS660(写真左)とコペンGRスポーツを並べた様子。車高を25mm程度下げても、わずかにコペンGRスポーツより床とバンパー部分の差がS660の方が低い程度だ

 地上高が高いことは、駐車場やガソリンスタンドなどで苦労することなく「普段使いにピッタリ」なのですが、一方で「低い方がカッコイイ」と思うのも確かにあります。そう考えるうちに「シャコタンにしたい!」という物欲が頭をもたげ……。購入して約1年後、サスペンションの交換と相成りました。

 一般的にサスペンションは、クルマの乗り心地や姿勢に大きな役割をはたします。その構造は、おおまかにバネとダンパー(ショックアブソーバー)で構成されています。走行中の車のバネは、路面からの入力を受けて縮み、元に戻ろうとして伸び上がる動きを繰り返します。 ダンパーは、バネの上下運動を収束させる一種の抵抗器のようなもの。サスペンションの中には、ダンパーの抵抗値(減衰力)を自由に変化できる商品もあります。車高を低くする場合、バネを短い物に交換すれば事は足りるのですが、サスペンションまで手に入れてしまえば、調整次第で自分好みの乗り心地を手に入れることができる、というわけです。

HKSのS660用車高調「マックスⅣ GT」(27万8300円税込)

 交換したサスペンションは、日本を代表するチューニングメーカー「エッチ・ケー・エス」(以下、HKS)のHIPERMAX Ⅳ GTというモデル。S660用には、究極のストリートダンパーと謳うマックスⅣ GTと、その改良モデルであるマックスⅣ GT 20スペック、そしてサーキット走行を視野にいれたマックスⅣ SPという2モデルが用意されています。サーキット向けのモデルは乗り心地が硬くなるそうなので、今回は究極のストリートダンパーという響きを信じ、マックスⅣ GTを選んだ次第です。20スペックは、残念ながら購入した時には設定されていませんでした……。

 マックスⅣ GTは、フロント51mm、リア56mmまで車高を下げることができ、デフォルトではフロント22mm、リア28mmのダウン量に設定されています。あまりに下げると普段使いに問題が出てきそうですので、まずはこのままの値で取り付けることにしました。取り付けた後も調整は可能です。

作業をお願いしたスーパーオートバックス 246江田店

作業のためジャッキアップされタイヤが取り外された筆者のS660

S660のフロント部に取り付けられたアンダーパネルを取り外す様子

もともと取り付けられているS660のリアサスペンション

サスペンションを取り外す様子

取り付けられたHKSのマックスⅣ GT(フロント側)。白いバネ下にある金色のリングを回して車高調整を行なう

取り付けられたHKSのマックスⅣ GT(リア側)。黒いボディーに赤いシールがカッコイイ! しかしホイールを取り付けると、それを見る事はできない

サスペンションを取り付けている様子。実際に車両の加重をかけて取り付ける

リアのエンジンフードを開けてサスペンション部を見ると、HKSの文字が!

取り外された純正サスペンション

純正時の地上からフロントフェンダーまでの高さは605mm

HKSの車高調に取り換えた際の地上からフロントフェンダーまでの高さは580mm

純正時の地上からリアフェンダーまでの高さは625mm

HKSの車高調に取り換えた際の地上からリアフェンダーまでの高さは605mm

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