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魅惑の軽スポーツ「ホンダ・S660」で遊ぼう 第10回

ただでさえ全高の低いホンダ・S660にHKSの車高調を入れてシャコタンにした

2020年06月28日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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乗り心地は引き締まり、30万円出す価値アリ

 作業は近所のスーパーオートバックスに依頼。ちなみにオートバックスとスーパーオートバックスの違いの1つは、このような「スポーツ系商品の取り扱い」なのだとか。作業そのものは予約をして、約半日ほどで終了。言うまでもありませんが、取り付けにおける作業費用は別途必要です。車高もフロントで地上からフェンダーまでで605mmから580mmまで下がって大満足。10mm下げて約10万円という気がしないでもないですが大満足です!

アライメント調整の作業台に乗る筆者のS660

アームのネジを回してアライメント調整を行なう

画面を見ながら「こうなりました」と説明を受けるのですが、まったくわかりません……

 取り付けた後に慣らし運転で1000kmほど走行し、その後アライメント調整をお願いしました。HKSのサスペンションの場合、調整箇所は限られる(その代わり安価)ので、車両側のアームを伸ばしたりして変更するようです。

剛性感が高まり大満足!

 20mm程度の車高ダウンですが、見た目は結構変わります。一方視界が変わるかというと「うーん、変わったかなぁ」という程度で、心配していた段差なども普段使いなら問題ありません。ただ、管理人のいる立体駐車場で「このクルマの車高、低いけれど大丈夫ですか?」と声をかけられることは何度かありましたし、ビッ〇カメラ赤坂店の駐車場は入庫を断られたことがあります。その後、再度試みたらすんなり受け入れてくれましたが。

立体駐車場でよくあるパターンの例。中央が盛り上がっており、車高が低いと底を打つ場合が

車高を下げた筆者の場合。これ以上下げると底を打つ可能性が高いので、デフォルト値よりも下げていません

 車検は通るのか? というと、サスペンションを交換したままディーラー車検を受けたところ、指摘を受けませんでした。ただし、もっと車高を下げた場合は不明です。そこは自己責任でしょう。

 さて。見た目は変わるものの、中からの景色は変わらずという車高調ですが、乗り心地は結構変わります。もともとS660はスポーツカーゆえに硬めの脚なのですが、HKSの工場出荷時の設定ですと、より一層引き締まったという印象。たとえば東名高速の御殿場からの上り線、いわゆる山北区間のトンネルで追い越し車線側を走行するとロードバンプで結構イヤな気持ちになるのですが、その振動がコツコツっと振動の収束が早いように感じます。また街乗りでもクイックな印象となり、狭い峠の下りですと、より一層楽しくなります。上質さが増した、という印象でしょうか。総じて剛性感の高まりを感じさせ、かつ旋回性が上がったような印象です。これは30万円近く出す価値は大アリです!

フロント側の車高調整機構。金色のネジを回すのだが、車体底面にあるため底にもぐらなければならない(実際はハンドルを切った状態で手を入れて行なう)

リア側の車高調整機構。ラバーがかかっているドライブシャフトの上に調整ネジ(金色)がある。ジャッキを上げればラクなのだが……

 30段階の減衰力調整機構がついていますので、設定を煮詰めればさらに自分好みの脚になるのですが、これが車体に潜り込まないと変更できないうえに、そもそも低いため潜り込むことができないため手探りでの作業に。フロントはできなくもないのですが、リアは絶望的な気分になるほど難しいです。HKS以外ですと上側でも調整ができるのですが……。

 硬めにふると、本当にガチガチになり街乗りは辛いところ。かといって一番弱くすると、普通の軽自動車のようなフワフワな乗り味に。自分はデフォルト値から3段ほど柔らかめの設定として、街乗りを愉しんでいます。

 クルマは運転するだけでなく、いじるのもまた楽しいものです。そして自分好みになると、さらに……という沼が待ち受けているのですが、沼にハマるのも楽しいカーライフではないでしょうか。その中で車高調は「クルマの動きがかなり変わる」わかりやすいパーツです。クルマへの理解を深めるという意味でも、車高調への交換、オススメです!

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