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2020年の事業戦略説明会開催、日本市場ではパートナー施策強化で2023年までに売上倍増狙う

きたる「データ4.0」の世界とは? インフォマティカ新CEOが語る

2020年06月24日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 インフォマティカ・ジャパンは2020年6月19日、米本社CEOのアミット・ワリア氏、日本法人社長の吉田浩生氏が出席する事業戦略説明会を開催した。ワリア氏は、これから“デジタルトランスフォーメーション(DX)のためのデータ活用”を実現する「データ4.0」の時代が訪れると述べ、AI/機械学習エンジン「CLAIRE」を搭載した同社の統合データプラットフォーム「Intelligent Data Platform(IDP)」の優位性や同社の強みを紹介した。

 また吉田氏は、過去およそ10年間でインフォマティカ・ジャパンのビジネスが440%(4.4倍)と大きく成長してきた背景を説明しながら、今年は特に「パートナー協業の強化」に注力していく方針であることを説明した。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の中核をなす「データ4.0」ビジョンについて説明した

米インフォマティカ CEOのアミット・ワリア氏、インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長の吉田浩生氏

DXを加速させる「データ4.0」は“5つの主要要素”で構成される

 インフォマティカは1993年創立でおよそ30年の歴史を持ち、現在は年間経常収益が10億ドルを超える(2019年)データ統合管理ソフトウェアベンダーである。ワリア氏は今年(2020年)1月からCEOを務める人物だ。ワリア氏はまず、現在の企業ITにおけるトレンド分析から話を始めた。

 言うまでもなく、現在あらゆる業種/規模の企業が意識せざるを得なくなっているトレンドがDXだ。人の動きや社会活動が大幅に制限されることになったコロナ禍を経過して、DXの動きはさらに加速すると言われている。

 ワリア氏は、“DXの柱”となる要件は「新しい製品やサービス」「新しいカスタマーエンゲージモデル」「新しい製品/サービス提供モデル」「新しいビジネスモデル」という4つであり、これらがそろっていなければ「単なる『デジタルモダナイゼーション』になってしまう」と述べる。そのうえで、DXを成功させるためには「クラウドネイティブ」「データ主導」「戦略的なマインドセット」「大規模なイノベーション」の4つが肝要だと説明した。

DX成功のために必要な要件の1つが「データ主導」のアプローチ

 このうち、インフォマティカのソリューションに大きく関わるのが「データ主導(データドリブン)」である。ワリア氏は、企業ITにおける「データ」の扱いがこの30年間でどう変遷してきたのかを、4つのフェーズ(データ1.0/2.0/3.0/4.0)に分けて説明する。

 まず、インフォマティカが創立された30年ほど前は「データ1.0」の世界だった。データはリアルタイムではなく「後で」対応するための記録であり、ほとんど個別の業務アプリ、データベースの中にとどまっていた。これが「データ2.0」の世界になると、データは経営資産として、アプリケーション間を動く(共有される)ものに変わる。ERPや財務システム上に蓄積されたデータを、ETLツールなどを介してほかのアプリケーションも参照し、企業全体でデータが使われるようになった。

 そして現時点は「データ3.0」の世界だという。ビジネスの最前線でデータが脚光を浴びるようになり、「まず第一に『データについて』考えなければならない時代になった」(ワリア氏)。ビジネスが先にあるのではなく、データが先にある世界と言ってもよいだろう。

企業ITにおける「データ」の位置づけは大きく変遷してきた

 それでは、今後到来する「データ4.0」とはどんな世界なのか。ワリア氏は、企業がデータ主導型でDXを加速させていくために、データ4.0の世界は“5つの主要要素”が特徴となると説明する。

 「まずは『クラウドネイティブ』であること。また、一部分にとどまらない『インテリジェントな自動化』が必要だ。そのためにはAI技術を活用した、『AIドリブン』な自動化でなくてはならない。また顧客や従業員に対して『ガバナンスと信頼性』をもたらさなければならない。そして『大規模での運用』、つまり全社規模で使うデータプラットフォームを構築しなければならない」(ワリア氏)

インフォマティカが考える「データ4.0」の要件5つ

 これらをまとめてワリア氏は、「データ4.0はAI駆動型のインテリジェントなデータマネジメント」だと表現し、それがDXを加速させるための重要な要素になることを強調する。「インフォマティカでは、データ4.0がDXの“ソウル(根源)”だと確信している」(ワリア氏)。

 ちなみに、顧客企業がデータ4.0へと向かう目的(モチベーション)には、いくつかの代表的なパターンがあるという。自社ビジネスの現況をあらゆる視点から完全に可視化する「Business 360」の実現だけでなく、適切なユーザーによるデータ活用やデータ保護法令遵守といった信頼性/透明性を担保する「データガバナンス、プライバシー」、また大規模なデータレイクやクラウドDWHなどを使ったインサイトを促進する「データ分析」だ。これらの目的を高速かつ効率良く実現できるのが、データ4.0の世界だという。

マイクロサービスで構成、機械学習エンジンも搭載する「Inteligent Data Platform」

 そして、この「データ4.0の世界」実現を支援するのが、インフォマティカが提供する「Informatica Inteligent Data Platform(IDP)」だと、ワリア氏は強調する。

 IDPはマイクロサービスのモジュールで構成されたプラットフォームであり、一部のプロダクト/ソリューションから導入をスタートして、徐々に適用範囲を広げていくことができる。オンプレミス環境だけでなく、マルチクラウドに展開することも可能で、スケーラブルでもある。そして、機械学習エンジンのCLAIREによって、さまざまな処理を自動化することができる。

 「インフォマティカのプラットフォーム(IDP)は本番規模で展開できる。現在すでに月間15兆ものクラウドトランザクションを処理しており、この処理件数は6~9カ月ごとに2倍のペースで増えている。『Fortune 500』企業の85%がインフォマティカ製品を導入している」(ワリア氏)

インフォマティカ「Intelligent Data Platform」のアーキテクチャ。基盤部分だけでなくビジネスソリューションも提供

 インフォマティカの“強み”についてワリア氏は、月間15兆トランザクションを処理できる「クラウドスケール」のほか、顧客企業のニーズに先んじてテクノロジー開発を推進する「イノベーション主導」、ガートナー・マジッククアドラントの5領域でリーダーポジションを獲得している「業界評価」、高い「顧客満足度」と多彩な参加者を抱える「データコミュニティ」、そしてコンプライアンス要件に対応した「信頼性」を挙げた。

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