
フレームにメーカーとパーツ番号の刻印を発見
砂ぼこりにまみれていた米軍の多用途ヘリ「UH-60Aブラックホーク」の兵員用シートを掃除するため、前回、邪魔になりそうなシートベルトと背もたれ、座面をフレームから取り外しました(第220回「米軍ヘリUH-60Aブラックホークのシート(イス)を分解します」)。今回はその続き。掃除をして組み立て直します。

掃除しやすいようにいろいろ外してフレームだけにしました
背もたれを外したフレームに、文字が書かれているのを見つけました。ちょっと見にくいですけど、「78286 ASSY 10500-02151-045 MFR.15814」という英数字とシリアルナンバーが彫られています。

フレームにパーツ番号が彫られていました。手書きです
こういうのって普通は印刷されているか、刻印で打刻されていることが多いんですけど、これはフリーハンド。ガリガリと彫ったようです。なぜかはわかりませんが、たまにこういう手彫りのマーキングがあるんですよね。
最初の78286は、このシートの納入メーカーである米シコルスキー・エアクラフト社のコードと同じなので、納入メーカーに割り当てられる番号、CAGE Codeだと思います。
10500-02151-045はパーツ番号で、ASSYというのはパーツ単体ではなく、いくつかのパーツが組み合わされたユニットであることを表わしています。
ここには書かれていませんでしたが、ついでに米軍払い下げ品ではおなじみのNSN(物品管理番号)を調べてみたら、1680-01-108-0558でした。
メーカーは8つのタイプに分かれています
MFR.15814ですが、これがMFDならmanufacture dateで製造年月日なんですけど、MFRでピリオドが付いているということはmanufacturerの略なのかな。製造メーカーですね。
納入メーカーと同じくCAGE Codeで表わされているはずなので15814を検索してみると、メリーランド州にあるC. R. DANIELS, INCという会社がヒットしました。つい最近見た覚えがあるなと思ったら、シートのNSNを調べた時にManufacturer欄に載っていたメーカーです。
CAGE Codeが割り当てられているメーカーには、Type Codeというコードが付与されます。これは国と製造業・非製造業を表わすもので、
A:米国またはカナダのメーカー
C:民間通常サプライヤー
E:NATOコードをもつ外国のメーカー
F:メーカー以外のベンダー
G:無形のサービスを行なうプロバイダー
H:政府または軍事部門または部隊
I:NATOが割り当てた特別コード
M:軍事規格または規格組織
となっています。
C.R. ダニエルズはA、シコルスキー・エアクラフトはFなので、C.R. ダニエルズが製造を担当し、シコルスキーが納入しているという感じですかね。
C.R. ダニエルズの事業内容にも「high-tech energy absorption seats for the Blackhawk Helicopter」とあったので、製造を担当していることは間違いないと思います。元は縫製工場で、いまでもキャンバスバッグのような民生品も作っていますが、mil spec対応の縫製や金属加工、塗装も手がけているそうです。

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