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単体販売終了のPCケース「COSMOS C700M」が買えるのはSEVENだけ!? コラボモデル販売の経緯とは

2020年02月28日 11時00分更新

文● 宮崎真一 編集● ASCII

提供: セブンアールジャパン

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 CoolerMasterというと、CPUクーラーや電源ユニットのメーカーというイメージを持つ人が多いのではないだろうか。だが、PCケースにおいてもCoolerMasterの存在感は大きく、2008年にリリースされたハイエンド向けモデルの「COSMOS」は、冷却性能と静音性の両立を果たしたケースとして市場の注目を集めた。

 とくに、その後継モデルとして2012年に投入された「COSMOS II」は、洗練されたデザインと冷却性能の高さ、それに使い勝手の良さから、いまだに根強いファンがいるほどだ。それは、同社が創立25周年モデルとして2017年8月に「COSMOS II 25th Anniversary Edition」を発売したことからも伺い知れる。そして現在、その直系モデルとなる「COSMOS C700M」が2019年3月から発売中だ。

 さて、これだけ人気の高いケースであるにも関わらず、BTO PCにおいてはあまり採用例は見られない。COSMOS C700Mが欲しいにも関わらず、自分でPCを自作するのに躊躇していたユーザーにとっては、かなり歯がゆい思いをしているのではないだろうか。

 そんな中、パソコンショップSEVENを運営するセブンアールジャパンが、基本構成にCOSMOS C700Mを採用したモデル「ZEFT GCM9」を発売するという。しかも、CoolerMasterとコラボし、電源ユニットやCPUクーラーも同社のもので揃えているとのこと。

 果たして、この「ZEFT GCM9」は、どのようなデスクトップPCに仕上がっているのだろうか。早速、セブンアールジャパンの代表取締役である西川 龍氏と中嶋孝昌氏、CoolerMasterのカントリーマネージャーである神崎尚君氏に、コラボの狙いについて話を伺ってみた。

セブンアールジャパンの代表取締役である西川 龍氏と「ZEFT GCM9」

ZEFT GCM9
https://pc-seven.co.jp/spc/10906.html

「ZEFT GCM9」の主なスペック
CPU Ryzen 9 3950X(定格クロック3.5GHz、最大クロック4.7Hz、16C/32T、キャッシュ容量64MB)
ケース CoolerMaster COSMOS C700M
CPUクーラー CoolerMaster MasterLiquid ML360P Silver Edition
マザーボード ASUS ROG STRIX X570-E GAMING
メモリー 32GB PC4-25600(DDR4 SDRAM、16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用
グラフィックス MSI RTX 2070 SUPER GAMING X TRIO(2スロット使用)
ストレージ 1TB SSD(CFD「PG3VNF」、NVMe)
4TB HDD
有線LAN デュアルLAN Intel 1000BASE-T LAN
Realtek 2.5G LAN
電源ユニット CoolerMaster MWE Gold 750W(定格出力750W)
OS Windows 10 Pro(64ビット)

COSMOS C700Mのリテール販売が終了!?
COSMOSファンに向けたこだわりの1台

――今日はよろしくお願いします。ぶしつけな質問ですが、まずはコラボに至ったいきさつを教えていただけますか?

中嶋氏:CoolerMasterさんとは、かねてより取引もあり懇意にさせていただいていたのですが、お会いしたときに、COSMOS C700MをBTOに用意しているのは弊社だけという話が挙がりました。

西川氏:私がCOSMOS IIのデザインを気に入ったので、その後のCOSMOS C700P・C700Mも含め、COSMOSシリーズをもうかれこれ6年ぐらいBTOに用意しています。COSMOSシリーズはケースのサイズが大きく、重量もあるので組立にかかる時間と労力は要りますが、お客様にはBTOで選べるのは弊社だけのようでご好評をいただいています。

中嶋氏:CoolerMasterさんからは、そのCOSMOS C700Mのリテール販売が昨年末の出荷分で終了すると伺いました。BTO向けには出荷を続けるとのことなのですが、弊社の売れ行きは市場のトレンドに即したものとなっています。ですので、COSMOS C700Mのリテール販売が終了するのは、弊社にとってもあまりいい話ではないのが実状です。ですが、BTO向けの出荷が続くのあれば、リテール販売の終了に合わせて、というと変な話になってしまいますが、CoolerMasterさんと一緒に何かやってみませんか、というところからコラボの話が始まっています。

CoolerMasterとのコラボモデル「ZEFT GCM9」。ライン状に光るケースのLEDが印象的だ

天板部。吸気用のスリットが設けられているほか、内部には120㎜角ファンが3基装着されている

――え? COSMOS C700Mのリテール販売が終了するのですか?

神崎氏:代理店側には通知しておりますが、流通在庫のみでリテール販売は終了します。COSMOS C700Mは、アメリカやヨーロッパで非常に高い人気を誇っています。剛性を考えると重量が増えるのは致し方ないところではありますが、将来的には軽量化したモデルも検討しています。今後は工業向けの技術を採用して、より高いパフォーマンスが得られるケースを開発していくつもりです。

中嶋氏:生産も輸送もかなり制限がある製品と聞いており、継続し続けるのは難しい部分があるのかもしれません。

――御社は以前からBTOでCOSMOS C700Mを選べるようになっていましたが、先ほど好評との話がありました。ユーザーさんの反響は具体的にどのようなものでしたか?

中嶋氏:COSMOS C700Mを仕事で使ってとても良かったので、プライベート用PCも同じもので検討している方がいらっしゃいました。他にも業務用として納品するケースを探している方がイメージに合致するとのことでCOSMOS C700Mに決めた方もおられました。

 お客様に共通する点としては、スペックに妥協されず、性能を重要視される方が多いです。お客様にはサイズがかなり大きいことをお伝えするのですが、皆様すでにご存じですね。

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