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簡易水冷クーラーやWi-Fi 6も搭載

長期間トップパフォーマンスを得られる1台! パソコンショップSEVENのCore i9-9900KS/Ryzen 9 3950X搭載ゲーミングPCをチェック

2020年01月31日 16時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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CPUに「Core i9-9900KS」を搭載したゲーミング向けPC「ZEFT C9KSR4」と、「Ryzen 9 3950X」を採用する「ZEFT R395R6」が登場

 パソコンショップSEVENを運営するセブンアールジャパンは、CPUに「Core i9-9900KS」を搭載したゲーミング向けPC「ZEFT C9KSR4」と、「Ryzen 9 3950X」を採用する「ZEFT R395R6」を発売。ほぼ同時期に、ゲーミング向けパソコンとしてはトップエンドモデルを2機種発売したわけだが、それぞれのマシンのパフォーマンスはどの程度なのだろうか。とくに、まだまだインテルCPUの需要が高い中、Ryzen 9 3950X搭載モデルがそれに太刀打ちできるのか、テストにより明らかにしてみたい。そこで、まず本稿では、両者のスペックや外観、使い勝手などについて紹介していこう。

どちらも外観はほぼ同じ
簡易水冷クーラーやWi-Fi 6を搭載

ZEFT C9KSR4とZEFT R395R6は、ともにケースにNZXTの「H710 White」を採用。試用機では、ZEFT C9KSR4はH710 Matte Blackが採用されていた

 ZEFT C9KSR4とZEFT R395R6は、ともにケースにNZXTの「H710 White」を採用しており、その外観は白一色。ただし、今回テストを実施したモデルは、ZEFT C9KSR4だけケースが「H710 Matte Black」に変更され黒一色となっていた。両者とも前面はNZXTのロゴがあるぐらいで無地一色のいい意味で無味乾燥といったところ。まさに白い箱、黒い箱であまりパソコンらしさはない。天板にはUSB 3.1 Gen.1(Type-A)が2基に、USB 3.1 Gen.2(Type-C)を1基、それにヘッドセット端子を1基装備。また、左側面のサイドパネルは、流行りの内部が確認できる強化ガラスで、その周囲には吸気孔が用意されている点は目を惹く。

前面はNZXTのロゴが下部にプリントされているだけで無地一色の様相をしている

天板に用意された各種インターフェース。USB 3.1 Gen.2(Type-C)もしっかり用意されている点は特徴の1つだ

 前述したようにZEFT C9KSR4はCPUにi9-9900KSを、ZEFT R395R6はRyzen 9 3950Xをそれぞれ搭載している。それにともないマザーボードが両者で異なり、前者はASRockの「Z390 Phatom Gaming 7」を、後者は同じくASRockの「X570 Phantom Gaming 4」を採用。そのため、背面のインターフェースは若干異なっている。

ZEFT C9KSR4のCPU-Z(Version1.91.0)の実行結果

ZEFT R395R6のCPU-Z(Version1.91.0)の実行結果

ZEFT C9KSR4の背面のインターフェースは、USB 3.1 Gen.2(Type-C)、USB 3.1 Gen.2(Type-A)、USB 3.1×4、オーディオ端子、PS/2、Wi-Fiアンテナ端子×2、1000BASE-T対応LAN、DsiplayPort×3、HDMI、USB Type-Cという構成。マザーボード側のグラフィックス出力端子は使用しない

一方、ZEFT R395R6の背面には、USB 3.2 Gen.2(Type-A)×2、USB 3.2×6、オーディオ端子、PS/2、Wi-Fiアンテナ端子×2、1000BASE-T対応LAN、DsiplayPort×3、HDMI、USB Type-Cが用意されている。なお、こちらもマザーボード側のグラフィックス出力端子は使用しない

 メモリーは両者とも16GBを2枚で計32GB搭載しているが、ZEFT C9KSR4はPC4-21300(DDR4-2666)、ZEFT R395R6はPC4-25600(DDR4-3200)と、メモリークロックが異なっている点は留意したい。なお、CPUクーラーには、どちらもSilverStoneとセブンアールジャパンがコラボしたオリジナル簡易水冷モデルの「PF240-ARGB-7R」を採用。高負荷な状況でもCPUの冷却に不安はなく、静音性の高さも期待できる。

 左側面のサイドパネルを外して内部を確認してみると、かなり広めの空間が確保されており、メンテナンス性はよさそうだ。前面には120mm角ファンを3基、背面には140mm角ファンを1基それぞれ搭載し、前面から背面へとエアフローもしっかり確保されている。前面には防塵フィルタも装着されているので、PCの内部に埃が積もる心配も無用だ。

内部空間はかなり広々としており、メンテナンス性は申し分ない。また、エアフローもしっかりと確保されている

前面には120mm角ファンを3基備える

 なお、240mmサイズのラジエーターを天板に搭載し、電源ユニットは底面のダクトに隔てられているので、内部のエアフローに影響する心配はない。なお、ユニークなのはちょうど電源ユニットの上部にあたるスリットの箇所に、2.5インチベイが2つ用意されており、そこに搭載されたHDDやSSDがしっかりと冷却されるようになっている点は好感が持てる。

240mmサイズのラジエーターを天板に搭載

 右側面のサイドパネルは、背面に用意されたプッシュボタンを押すだけで簡単に外せる。マザーボードベースの裏側にも2.5インチベイが2基、底面には3.5インチベイが2基それぞれ用意されており、それらに簡単にアクセスできる点はかなり使い勝手がよい。

 ビデオカードは、「GeForce RTX 2080 SUPER」を採用し、両製品ともカードサイズが280mm弱のものを搭載していた。NZXTによるとカードサイズは413mmまで対応しているとのことなので、将来的にGPUのアップグレードを行う際に、サイズがネックになることはまずないだろう。

両モデルともGPUにはRTX 2080 SUPERを採用

 電源ユニットには、80PLUS GOLD認証を受けたSilverStoneの定格出力750Wの「ET750-G」を搭載。ハイエンドマシンの電源ユニットとして十分な出力を備えている。また、電源ユニットは前述のとおり底面に設置されているが、おもしろいのはケースのちょうどファンがある箇所に吸気孔が用意され、そこに防塵フィルターが装着されている点。しかも、この防塵フィルタは簡単に取り外せるので、掃除も簡単だ。

 ネットワーク機能には、1000BASE-T対応有線LANと、Wi-Fi 6に対応した無線LAN機能を搭載。さらに、Bluetooth 5.0にも対応しているので、アダプターをわざわざ用意することなく、Bluetooth対応のワイヤレス機器をすぐ利用できる点にメリットを感じる人もいるのではないだろうか。

価格は両モデルとも30万円前後
長期間トップパフォーマンスが得られるマシン

 ZEFT C9KSR4の価格は29万6780円(1月30日現在)。それに対して、ZEFT R395R6は31万8780円(1月30日現在)と、Core i9-9900KS搭載のZEFT C9KSR4のほうが2万円ほど安い価格設定となっている。さすがにそれなりに高価ではあるものの、長期に渡ってトップパフォーマンスを享受できるマシンであることを考えると、両者ともお買い得感は高い。

 だが、ここで気になるのはどちらのほうがパフォーマンスに優れているかではないだろうか。そこで、別稿では両者のパフォーマンス対決を実施してみたい。

試用機の主なスペック
機種名 ZEFT C9KSR4 ZEFT R395R6
CPU Core i9-9900KS(定格クロック4.0GHz、最大クロック5.0Hz、8コア/16スレッド、キャッシュ容量16MB) Ryzen 9 3950X(定格クロック3.5GHz、最大クロック4.7Hz、16コア/C32スレッド、キャッシュ容量64MB)
CPUクーラー SilverStone PF240-ARGB-7R
マザーボード ASRock Z390 Phantom Gaming 7(Intel Z390) ASRock X570 Phantom Gaming 4(AMD X570)
グラフィックス GeForce RTX 2080 SUPER 8GB GDDR6(2スロット使用)
メモリー 32GB PC4-21300(DDR4 SDRAM、16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用 32GB PC4-25600(DDR4 SDRAM、16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用
ストレージ 500GB SSD(Crucial「P1 CT500P1SSD8JP」、NVMe)、4TB HDD(Serial ATA 6Gbps)
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 801.11ax、ASRock AX200)
電源 SilverStone ET750-G(定格出力750W、80Plus GOLD認証)
ケース NZXT H710 MattBlack NZXT H710 White
OS Windows 10 Home(64bit)

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