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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第81回

Apple Payエコシステムに引き込みたい:

アップル「Apple Card」本当のねらい

2020年02月19日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura 編集● ASCII

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●Apple Cardでチタンカードの出番は少ない

 真っ白なチタン製クレジットカードが象徴的なApple Card。

 金属製カードはこれまでもありましたが、5〜10万、あるいはそれ以上の年会費を払う上級カードのステイタスそのものでした。持っていること自体に意味があり、金属カードのサービスを駆使するライフスタイルそのものを象徴するかのようです。

 しかしApple Cardのチタンカードには、何でも取りあえずお願いできるコンシェルジュサービスもなければ、何のステイタス感もありません。いや、そのうちSiriがより賢くなったら分かりませんが。

 そもそも、Apple Cardは年会費も無料です。ステータスアイコンではなく、完全に異なるロジックで、金属カードを採用していることが分かります。

 Apple Cardは報じられているとおり、クレジットカード番号や有効期限、セキュリティコードなどは刻印されておらず、全てiPhoneのWalletアプリの中で確認します。カード番号がスキミングされたと分かったら、新しいカード番号をリクエストして、不正利用を食い止めることもできます。

 つまり、カード番号と物理的なカードを紐付けてしまうと、Walletアプリでのコントロール性が損なわれるため、分離。結果として、物理カードを再発行しなくても、カード番号を再発行できるようになりました。

 となると、発行される物理カードは、数年おきに再発行されるプラスティックカードよりも大幅に長い年数使われることが想定されます。そこで割れない金属カードを採用し、再発行の事務手続きをほぼなくすコストカットをした、とみています。

 Apple Cardにおける金属カードの採用は、ステータスではなく長持ち素材を採用しただけでした。

 ですが、実はこのチタンカードの出番はほとんどありません。筆者が利用するのはせいぜい、ホテルにチェックインするときのセキュリティデポジットで100ドル預けるときに使うぐらいです。それぐらい、米国の主要な小売店や空港、カフェなどではApple Payの利用範囲が拡がっている、ということです。

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