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CPOスコット・ベルスキー氏インタビュー

Photoshop Camera、フェイク対策、アドビがAI「Adobe Sensei」で目指すもの

2019年12月12日 12時00分更新

文● 太田百合子 編集●飯島恵里子/ASCII

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AIの時代に求められる「Creativity for All」を実現のために必要なこと

 iPhone向けのPhotoshop Cameraのほか、iPad向けの「Adobe illustrator」も開発中のアドビ。最近もAdobe PhotoshopのiPad版をリリースするなど、最近はいわゆるデスクトップ向けではない製品に、注力しているように見える。多様化するクリエイターの働き方に対応するという側面もあるだろうが、プロフェッショナル以外のユーザーにもターゲットを広げていきたいという狙いもあるようだ。

━━今年のAdobe MAXでは「Creativity for All」というテーマに掲げられていました。今後はプロフェッショナルなクリエイターだけでなく、一般のユーザー向けにも積極的にアドビの製品を提供していくということでしょうか?またその際、現在のサブスクリプション型の料金プランやパッケージを見直す予定はあるのでしょうか?

スコット氏 料金については、2つの考え方があると思います。ひとつはスケッチ&ペイントアプリの「Adobe Fresco」のように無料にして、誰でも使えるようにする方法。もうひとつはグラフィック作成ツールの「Adobe Spark」で採用している方法です。Adobe Sparkは今、我々が特に注力している製品のひとつで、すでに何百万人ものユーザーに使っていただいています。無料でも使えますが、最近プレミアムテンプレートが利用できる有料のプランもリリースしました。このプランは仕事でより良いビジュアルな表現を求める人や、ソーシャルでより人目を引くビジュアルを作りたいというニーズに応えるものです。

 今やクリエイティビティはクリエイターだけでなく、誰にとっても必要なものです。特にこれから多くの仕事でAIが人に取って代わると言われていますが、そんな中でキャリアを成功させるためには、自分の中のクリエイティビティを育てていく必要があるでしょう。それは本当は学校から始めるべきです。言語や計算、科学を子供たちに教えることに加えて、創造的に自分自身を表現する方法と、そのために必要なツールの使い方も教える必要があると思います。

━━ユーザーが使用するデバイスはデスクトップPCからノートPC、タブレット、スマートフォンへと移り変わってきています。アドビがiPadやiPhoneにアプリを提供するのもこうした移り変わりを受けてのことだと思いますが、今後もたとえばARやVR、ウエアラブルなど新しいデバイスが普及すれば、それに対応していくのでしょうか?

スコット氏 これからどんどん新しいデバイスが登場してくるでしょうし、それによって人々の生活やライフスタイルも変わってくるでしょう。これはコンシューマー製品の普及プロセスにおいていつも言えることですが、人は一度ラクな方向に向かうと後戻りできません。スマートフォンでゲームをやっていると腕が疲れてきますよね。そうするとメガネ型のデバイスを使うようになるということです。

 ただ、このような新しいデバイスを模索しているパートナー企業と話をするとき、彼らが口を揃えて言うのが、どんなデバイスも豊富なコンテンツがなければ成功できないということです。我々はすでに3D制作ツールの「Adobe Dimension」や「Substance」、ARコンテンツが作れる「Adobe Aero」などの製品をリリースしていて、これらは「Adobe Creative Cloud」とも統合されています。クリエイターがこうした新しいツールも使いこなせるようになれば、新しいデバイスに向けたコンテンツも充実してくる。そのようにデバイスの普及に貢献することも、我々の使命だと思っています。

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