マイクロアーキテクチャーがZen2コアになった
第3世代Ryzen
明けて2019年、CESでまず7nm世代のZen2コアのプレビューが発表され、COMPUTEXのタイミングで製品の詳細が語られた。製品の出荷は7月から開始され、特にRyzen 9に関しては当初入荷即完売といった状況が続いていた。
現時点でも、特にRyzen 9 3900Xに関しては入手難というほどではないにせよ、潤沢とは言い難い程度に良く売れている。
この7月にあわせて発売開始されたのが、Picassoこと第2世代のRyzen APUである。モデルナンバー的には3000番台なのでわかりにくいが、製造プロセスはGlobalfoundriesの12LPで、要するにRaven Ridgeの12nm版である。こちらも内部構造は一切変更がなく、ただしプロセス更新で若干動作周波数が引き上げられたという形だ。
Athlon 3000Gが
11月17日に登場予定
ということで、だいぶ端折ったがようやく現在に到達した。この後はというと、まずは11月17日にAthlon 3000Gがリリースされる。実はAMDはこれについて詳細を公開していないのだが、筆者が考えるにおそらくこれはPicassoベースと思われる。
と言うのは、そろそろAMDは14LPEでの製造は(PRO向けに必要な在庫確保分を除くと)終了しているはずで、12LPに移行していても不思議ではないからだ。実際Ryzen 3/5に関してはすでにRyzen 3 3200G/Ryzen 5 3400Gに切り替わっているわけで、Athlonもそろそろ12LPベースになっていても不思議ではない。
加えて言えば、型番を3000Gにしたのはなかなか意味深に感じられる。おそらくこの3000Gが、3000世代Athlonのローエンドで、これに3100Gなど(それで足りなければ3150Gなど)を後で追加すると考えると、Athlon 200GE世代とのモデルナンバーの整合性が取りやすい。もっとも追加するか否かは、競合(つまりインテル)の製品の出方次第の部分もあるだろうが。
もう1つ付け加えておけば、Ryzen 3 3300X(ないしRyzen 3 3300)が登場するかどうかであるが、出荷されないと筆者は考えている。上で「Ryzen 3 2300Xはおそらく最後の『GPU非統合Ryzen 3』になる」と書いたのはそのためだ。理由は簡単で、もともとこのグレードはGPU非統合ではデメリットが多すぎるからだ。
それでもRyzen 3 1200や1300Xを2017年に投入したのは、当時はまだZenベースのAPUが提供できずに止むなく、という事情があってのことで、その流れで2018年にはRyzen 3 1300Xの後継としてRyzen 3 2300Xは投入したものの、Ryzen 3 1200はRyzen 3 2200Gで置き換えとなっている。AMDとしても、利幅の少ないRyzen 3のセグメントに高価な7nm世代の8コアダイを投入するのは気が進まないだろう。
もう1つ事情があるとすれば、TSMCの逼迫がある。台湾DigiTimesが9月17日に報じたところによれば、7nmの製造リードタイムが当初の2ヵ月から6ヵ月に延びているとのことだった。
要するに7nmをあまりに多くの顧客が奪い合う状況になっており、供給能力が足りなくなっているという話である。
現実問題として、Samsungの8nm(TSMCのN7相当)はほとんど顧客がついておらず、一方EUVに関してはやっとTSMC/Samsungともに量産に入ったという段階である。そうなると、その間に先端プロセスを使いたい顧客が全部TSMCのN7に集まるのは仕方ないところで、そりゃ逼迫するだろうという話である。
こうなると、Globalfoundriesの12LPを使うI/Oチップレットはともかく、TSMCのN7を使うCPUチップレットは非常に貴重であり、8コアのうち2コアしか使わないRyzen 3グレードに使うのは惜しい、という判断が出るのは当然と思われる。
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