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東京コミコン2019 「マーベル デジタルアートヒーローズ」開催直前! 今、注目の競技型デジタルアートを知ろう! 「LIMITS」を徹底解説!

2019年11月21日 11時00分更新

文● 鈴木大志 撮影●鉄谷康博

提供: LIMITS

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早いだけでもダメ、上手いだけでもダメ
生のLIMITSに驚愕!

 オフィスには、タブレット(iPad)とタブレット用のペン、そして大会でも使用するテーマを決めるルーレットが備え付けられている。ルーレットには“具体的ワード”と“抽象的なワード”の二つの項目があり、アーティストはルーレットが示した二つの単語の組み合わせからイマジネーションを膨らませて20分で作品を仕上げていく。

LIMITS インストラクター ktym氏

 ktymさんがルーレットを回すと、具体的ワードが“未来”、そして抽象的ワードが“行動”と指され、アナウンスが流れたらすかさず競技がスタート! ビートの効いたBGMが流れ出すと、ktymさんはほとんど間を置かずにペンを動かし始める。筆者が思わず「早っ!!」とつぶやいたのもつかの間、ktymさんは手際よく背景を赤に設定し、そこにいくつもの線をリズミカルに書き込んでいく。

 1分が経過する頃には、その線が鉄骨を表現しているのだと気づかされる。そして5分が経過する頃には、絵の中央に手を広げた少女が配置され、背景には空にかかる雲が描かれていく。ktymさんは見事な手さばきでペンを使いこなしながら、鉄骨や少女のディテールも整えていく。筆者がその手さばきに見とれていると、いつの間にか少女の背景には夕陽を思わせる大きな円が登場。そして10分が経過する頃からそれまで真っ赤だった背景が少しずつ青くなっていき、残り5分で背景は夜を思わせる深い青色へ。そして夕陽だと思っていた円は少女を照らす真っ白な月に仕上がっていた。

 そして、残り時間もわずかになると少女の背に大きな羽が描かれ、影なども丁寧に整えられると、タイムアップと同時に月夜に向かって羽を広げる少女の絵が完成した。デモンストレーションを通して感じたのは、アーティストが20分を使ってどんなストーリーを作り出せるかというLIMITSの競技としての奥深さだった。

 以下の動画は、今年の6月に開催された世界大会の様子。どんな選手がどんなに熱い戦いを繰り広げているのかをご覧いただきたい。

20分でイラストを完成させるコツとは?

 今回、デモンストレーションで協力してくれたktymさんは、とあるアートイベントで行なわれていたエキシビションに飛び入り参加したのがきっかけで、LIMITSに出場したり、インスタラクターとして関わる事になったとのこと。

 20分で作品を仕上げるコツについて聞いてみると「焦って早く描こうと意識しすぎると、絵が適当になってクオリティーがついてこなくなるんです。そうなると自分も納得のできない作品に仕上がってしまうので、描いている間も客観的に自分の作品が見られるようになるのがコツですね」とコメント。

 また、試合に勝てるイラストの傾向について尋ねてみると「伝わりやすさやテーマに沿っているかも重要ですが、見る人を惹きつける力を持っている絵はお客さんの注目を集めます。人を感動させるストーリー性のある絵はやっぱり会場で盛り上がりますね」と明かしてくれた。

 この記事を読んでLIMITSに興味を持ち、「出てみたい!」という人もいるはず。そんな人にアドバイスするとしたら?

「私自身がいろんな人からかけられた言葉でもあるんですけど、ステージに立って20分間の試合に挑戦するという経験が大事なので“失敗した時のことは忘れよう”ということと“悩むぐらいならやってみよう”ということですかね」

 と語ってくれた。初心者はこの言葉を胸に刻んでおこう。

 東京コミコン2019でのスペシャルエキシビションマッチには、リミッツレジェンドと呼ばれる、過去の大会で優秀な成績を残したアーティストが登場予定。ステージの模様は、11月23日(土)14:30頃〜リミッツ公式YouTubeチャンネル(こちら)でも、リアルタイム配信される。

 イベントに期待が高まる中、LIMITSに興味を持って参加してみたいという人は、動画や公式サイトにアクセスしてみよう!

(提供:LIMITS)

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