世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
「昔はよかった」は本当か?過去200年分の文献を分析した新研究
昔の人の方が幸福に感じていたのではないか? 過去200年にわたる、数百万もの文章で使われた単語に隠された感情を分析する新しい手法のおかげで、こうした疑問に対するはっきりとした見解を持てるようになった。意外に思うかもしれないが、米国ではどうやら今の方が昔の人よりも幸福だと感じているようだ。
FB「リブラ」に大打撃、ビザやマスターカードも離脱を表明
10月11日、フェイスブックのデジタル通貨である「リブラ(Libra)」の計画が大きな打撃を受けた。ビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)、イーベイ(eBay)、ストライプ(Stripe)が相次いで、ペイパル(Paypal)に追従する形で、フェイスブックがリブラの管理のために立ち上げた非営利組織「リブラ協会」からの離脱を表明したのだ。
再生可能エネルギーが化石燃料を抜く=英国で初
英国の2019年第3四半期の電力供給において、風力、バイオマス、太陽光といった再生可能エネルギー源が40%を占めた。一方、化石燃料(英国においては実質的にすべてガス)は39%であったことが、カーボン・ブリーフ(Carbon Brief)の気候変動アナリストらによって明らかになった。残りの21%の大半は原子力によるものだ。再生可能エネルギーが化石燃料を抜いたのは、1882年に英国で発電所が稼働を始めて以来初。英国のナショナル・グリッド(送電事業者)は、今年中にゼロカーボンの電力がガスおよび石炭による発電を上回ると予測していた。
土星で新しい衛星が20個発見、太陽系で最多に
天文学者のチームが、土星を周回する新しい衛星20個を発見した。 これまでに発見された土星の衛星は合計82個となり、木星の79個を上回り、もっとも多くの衛星を持つ惑星となった。
ボストン・ダイナミクスのロボット犬、限定販売へ
ボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)の4脚ロボット「スポット(Spot)」は、建設現場やガス工場、発電所、公衆安全のための「選ばれし早期顧客」だけに販売される。
スマホだけで映像認識、MIT-IBMワトソンAIラボが新手法
MIT-IBMワトソンAIラボの研究チームは、最新のコンピューター・ビジョン・アルゴリズムを低電力デバイスでも実行できるように縮小することに成功した。
グーグルの「量子超越性」 実証は何を意味するのか?
グーグルが世界初の「量子超越性」を実証したとの報道を受けて様々な憶測が乱れ飛んだが、少なくともその一部は、今回の成果をひどく誇張したものに過ぎない。グーグルが同社の量子プロセッサーで達成したと思われること、量子超越性を取り巻く誤解について改めて説明しておこう。
この連載の記事
-
第304回
ビジネス
チャットGPTの回答は名前で変わる/ノーベル賞受賞者が語っていたこと -
第302回
ビジネス
CRISPR、発明者が特許一部取り下げへ/AIで進化したARグラス -
第301回
ビジネス
米国で感染拡大「鳥インフル」に警戒/未知の環境で使えるロボットAIモデル -
第300回
ビジネス
オープンAI新モデル「o1」とは何か?/グーグルが量子エラー訂正でブレークスルー -
第299回
ビジネス
AIなりすましに備え「人間の証明」提唱/スポティファイで失われた音楽の楽しみ -
第298回
ビジネス
ニューラルネットの解釈性を高める新アプローチ/サルも「名前」を使っていた -
第297回
ビジネス
AIがなぜ経済格差を拡大するのか/寿命の限界を探る人類の試み -
第296回
ビジネス
カネにならない生成AIブーム/南海トラフはなぜ発令に至ったのか -
第295回
ビジネス
量子コンピューター、革命の歩み/グーグル卓球ロボの戦績は29戦13勝 -
第294回
ビジネス
数学で進化するAI/AIの訓練に使われたか判別するツール登場 -
第293回
ビジネス
ゴミから宝を掘り起こすスタートアップ/自然な会話ができるチャットGPT新機能 - この連載の一覧へ