軽いは正義! 操作系は上級機を踏襲
まずお断りしないといけないのは、今回取材したEOS 90Dは試作機であるため、画質などは市販版と異なる可能性があるほか「掲載はノートリミングで50%以上の縮小をかける」という条件が義務付けられています。よって今回は画質より、使用感について触れていきたいと思います。
まず「軽い」の一言。それもそのハズで、総重量は701gとEOS 80Dの730g、EOS 7D Mark IIの910gより軽く仕上げられています。確かにボディーが重たい方がブレにくいですが、いざ持ち歩くとなると軽さは最大の武器になります。まして複数台持ちになると、その恩恵ははかりしれません。
大きさはEOS 80Dとほぼ同じで、EOS 7D Mark IIと比べるとかなりコンパクトな印象。手の小さい人にはちょうどよいでしょう。ですが、手が大きい筆者の場合、右手親指付近のボタン類が押しづらく感じました。シャッターボタンは上級機に似た感触で、明確な半押し感のある2桁シリーズとは異なります。ここは大歓迎です。
操作関係はEOS7D Mark IIとパッと見は一緒。EOS 80DにはなくEOS 7D Mark IIやEOS 5D4といった上位モデルには搭載され、AF選択などを行なうマルチコントローラーが付きました。これがあると無いでは操作感が大きく異なります。また、シャッターボタンの近くに置かれたAF選択モードボタンがEOS 7D Mark IIに慣れた身には新鮮です。
メニュー画面をパッと見たところ、EOSに慣れている人なら一通りは使えそう。とはいえAFのセッティングなどは、AFメニューではなく、別の場所に移っていました。今回はデフォルト状態で撮影したのですが、デジカメのキモはこのセッティングでして、ここをいかに自分好みへと詰めていくのかが、撮影成功の可否を握っているといってようでしょう。
EOS 90Dにサンニッパ(EF300mm F2.8L IS II USM)を取り付け、AIサーボモードにするなどカメラを設定。AFは普段筆者が使っているスポット1点AFを選択して、まずは土曜日の予選アタックをするGTカーを撮影することになりました。
サンニッパをフルサイズで使うと広めになるのですが、APS-Cですと400ミリ相当になるため、丁度良い画角になります。なによりズームレンズと違う描写とAF速度は、撮っていて気持ちがよいものです。