2歳児くんの保護者をしています盛田諒ですこんにちは。子どもにスマホやタブレットを与える話をよく聞くようになりました。古くなったiPhoneやiPadを子ども専用機にしている人もいますが、最近アマゾンなどは子ども向けの定額制サービスを取り入れたタブレットを出してきています。
アマゾンが10月7日に発表したのは6インチの電子書籍端末「Kindleキッズモデル」、10インチのタブレット「Fire HD 10 タブレット キッズモデル」。通常月額980円の子ども向け定額制サービス「FreeTime Unlimited」が購入から1年無料で使えて、電子書籍なら1000冊以上が読み放題になります。2年間の保証がつき、子どもが落としたり濡らしてしまったときは無料で交換してもらえます。
デバイスは既製品がベースで、Kindleは通常版(第10世代)、Fire HD 10は同日発表した新製品がベース。価格はKindleが通常版の8980円から2000円高い1万980円、Fire HD 10は同じく1万5980円から4000円高い1万9980円です。FreeTime Unlimited通常料金が1年分で1万1760円なのでサービス利用料と保証料金を考えるとお得。なお新型のFire HD 10はCPUを1.8GHzクアッドコア→2.0GHzオクタコア、バッテリーを10時間→12時間に強化して、USB Type-Cに対応したのが特徴です。
Kindleには本を読んだ量により「バッジ」を付与したり、読書履歴をもとに次の本をおすすめするなど、子どもが本を読みたくなるしかけを取り入れています。また辞書機能も備え、読書中に意味がわからなかった言葉をすぐに辞書で引いて理解できるようにもなっています。親は子どもが読んだ本の履歴を見たり、日ごとにどれくらい本を読んでいるかを把握できるようになっています。
収録作は「モモ」「星の王子様」「ハリー・ポッター」「どらえもん」など定番タイトルが中心。FreeTime Unlimitedに入っていない本は、親が自分のアカウントから購入して子どものアカウントに追加することで読めるようになります。ストレージは8GBで、一般的な電子書籍なら数千冊が保存可能(なにげに内部ストレージが第10世代Kindleの倍になってますね)。
Fire HD 10 タブレットは今年3月に発売した「Fire HD 8 キッズモデル」の10インチバージョン。Kindleよりも親にできることが多く、アプリ、本、動画、ウェブの種類ごとに時間制限を設けられたり、親が遠くから端末をロック状態にしたりできるペアレンタルコントロール機能が使えます。
キッズモデルはどちらも子ども向けのプロファイルを終了して、親のアカウントでログインすれば通常のKindle、Fire HDタブレットとして利用可能。Fire HDなら子どもが寝たあとに親が自分のアカウントに切り替えAmazonプライムビデオで「ゲーム・オブ・スローンズ」を観たりできることになります。翌日にプロファイルの切り替えを忘れたらえらいことになりそうですが便利ですね。
アマゾンの調べによれば「読書習慣がつくならデジタルでも構わない」という親は全体の60%。一方で「デジタルでもいいが子どもがゲームや動画視聴ばかりしそうだ」という親は全体の81%にのぼったそうです。ただ、このごろ移動中にスマホばかり見ている親としては子どもに本を読めとは言いづらいところがありますね。むしろこれは自分が遅れてきた子どもとしてハリー・ポッターシリーズを読むための端末として買ってしまったほうがよいのではないかと思っています。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。2歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。
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