PA-7100を象徴するコントローラーチップ
Viper
PA-7100は、システムがおもしろい構成になっている。小規模なSMPに関しては、下図のように、Viperと呼ばれるメモリーコントローラーとI/Oコントローラーをまとめたものが用意され、このFSB(PBUS)に最大4つまでのPA-7100がつながるようになっていた。
メモリーコントローラーもViperにつながる(72bit幅)形になっていた。ただより大規模なSMP向けには、下図のようにViperとは別のMIOC(Memory and I/O Controller)が用意された。
MIOCとPA-7100が1:1でつながり、MIOCの下に出てくるVSC(Viper System Connect)なる64bit幅のインターコネクトで共有バス構造を作るという仕組みになっていた。
このVSC、PA-7000世代では32bit幅だったがPA-7100では64bit幅に拡張され、HP 9000シリーズのハイエンド製品であるHP 9000/T500・T520では128bit幅のVSCが利用できたそうである。
Viperチップそのものは64bit幅のVSCしかサポートせず、128it幅は専用のMIOCが利用される。これにより、PA-7000ベースのハイエンドであるHP 9000/890では最大4プロセッサーに限られたSMP構成が、PA-7100ベースのHP 9000/T500では最大12プロセッサー、PA-7150ベースのHP 9000/T520では14プロセッサー構成が可能であった。
この連載の記事
-
第768回
PC
AIアクセラレーター「Gaudi 3」の性能は前世代の2~4倍 インテル CPUロードマップ -
第767回
PC
Lunar LakeはWindows 12の要件である40TOPSを超えるNPU性能 インテル CPUロードマップ -
第766回
デジタル
Instinct MI300のI/OダイはXCDとCCDのどちらにも搭載できる驚きの構造 AMD GPUロードマップ -
第765回
PC
GB200 Grace Blackwell SuperchipのTDPは1200W NVIDIA GPUロードマップ -
第764回
PC
B100は1ダイあたりの性能がH100を下回るがAI性能はH100の5倍 NVIDIA GPUロードマップ -
第763回
PC
FDD/HDDをつなぐため急速に普及したSASI 消え去ったI/F史 -
第762回
PC
測定器やFDDなどどんな機器も接続できたGPIB 消え去ったI/F史 -
第761回
PC
Intel 14Aの量産は2年遅れの2028年? 半導体生産2位を目指すインテル インテル CPUロードマップ -
第760回
PC
14nmを再構築したIntel 12が2027年に登場すればおもしろいことになりそう インテル CPUロードマップ -
第759回
PC
プリンター接続で業界標準になったセントロニクスI/F 消え去ったI/F史 -
第758回
PC
モデムをつなぐのに必要だったRS-232-CというシリアルI/F 消え去ったI/F史 - この連載の一覧へ