OM3の画質は装着するスマートフォンに左右される
さて肝心の画質ですが、装着するスマートフォン次第です。率直に言うと、AndoridスマートフォンユーザーにOM3はあまりオススメできません。と言うのも、専用撮影ソフト「DJI Mimo」はiOS用、Android用が用意されているのですが、Android用にはすべての機能が実装されているわけではないんですね。今回「Xperia 1」「Pixel 3 XL」で試用してみましたが、ビデオフレームレートを60fpsに設定できませんでした。
そのため60fpsで撮影したい場合には、スマートフォン標準のカメラアプリを利用する必要があります。しかしその場合、OM3はスタビライザーとしては機能しますが、シャッター/録画ボタンや、Mボタンによる撮影モードの切り替え、トリガーによる背面/前面カメラの切り替えは利用できません。
Androidスマートフォンには多くの製品が発売されているのですべてに対応するのは困難なのでしょうが、せめてメジャーメーカーの最新機種ぐらいは、フル機能をサポートしてほしいところです。
これはiPhone XS Maxで4K/60fpsで撮影した動画。60fpsならではのスムーズな映像を鑑賞できます。
こちらはXperia 1で4K/30 fpsで撮影した動画。30fpsでは映像にカクツキを感じます。
ズーム時に、iPhone XS Maxでは映像が安定していますが、Xperia 1ではチラつきが気になります。またズーミング中に極端に解像度が低下する現象も見られます。
OM3に新搭載された独自撮影機能が楽しい!
OM3の性能を最大限に引き出せるのは現時点でiOS端末に限られますが、OM3に搭載された新機能は文句なしに楽しいです。まずご紹介したいのが、短い動画を撮影してSNSにシェアするための「ストーリーモード」。いくつかのテンプレートが用意されているので、テーマに合わせたBGM付きのショートムービーを手軽に撮影・シェア可能です。撮影後すぐに自動編集されるので本当にお手軽ですよ。
これは「ダイナミック」というテンプレート。画面を回転させたインパクトあるショートムービーを作成可能です。
快適に自撮りを楽しむための機能が「ジェスチャー操作」。地面やベンチ、テーブルなどにOM3を設置して、離れた場所から手のひらを向ければ、ユーザーの顔を中心に位置調整してから、写真、動画を撮影してくれます。なお、動画撮影については被写体を追従する「ActiveTrack 3.0」が利用可能で、ユーザーが歩き回ってもほぼ正確に動きをトレースしてくれます。周囲の景色や施設を紹介する自撮り動画を撮影するときに重宝するはずです。
手のひらを向けるとカウントダウンが始まり、動画撮影時には「ActiveTrack 3.0」によりユーザーの顔を中心にして追尾し続けます。
【まとめ】スタビライザーを携帯したい方にもってこい
低価格設定もうれしい!
最近のミドルレンジ以上のスマートフォンのカメラには光学式手ぶれ補正機構が内蔵されており、動画撮影時には電子式手ぶれ補正を組み合わせて、かなり強力に揺れを低減してくれますが、やはり物理的なスタビライザーにその効果はかないません。スタビライザーをコンパクトに変形して、常に持ち歩きたいという方に、OM3はもってこいの選択肢と言えるでしょう。