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ポタ研 2019 夏 第1回

ポタ研 2019夏で見つけた、気になるアイテム

2019年07月11日 16時00分更新

文● ゴン川野ほか 編集●ASCII

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FitEarは「DC Custom」をテスト販売開始

 FitEarは1年間の検討を経て「FitEar DC」をテスト販売する。ダイナミック型のフルレンジドライバーに静電型ツイーターを組み合わせたハイブリッド型で、BA型ツイーターにあった7kHz~11kHzのピークに配慮した。音響フィルターで抑えることなく、スムーズな高域特性を得るために静電型を採用している。静電型よりはレスポンスが遅くなるBA型ではなく、インラインダイナミックドライバー(9mm×2)を使ってトータルのスピード感を揃えるという狙いで開発したモデルだという。

FitEar「DC Custom」

 既存機種の「FitEar EST」は、BA型と静電型ドライバ―のハイブリッド型だが、7kHz付近にクロスオーバーがあるため、相対的に高域の伸びが抑えられ、弱いカマボコ型の特性になるそうだ。その理由は静電型ドライバーの特性による。10kHz付近でゲインが下り、その先がフラットになるため。「DC」ではゲインの下がりきった10kHz付近にクロスオーバーを設定してフラットな特性で高域を伸ばしているという。このため全体での能率が下がるという弱点がある。

 BA型にはない、ホットで厚みのある低域。そして全域でスピード感があり、音のつながりも良かった。高域は解像度が高く、ボーカルが近く感じられた。理屈では高域が伸びているはずだが、私には低域が伸び伸びと鳴っているように思えた。

 また、その隣では、須山社長が「中国ポタ出張展示コーナー」を構えていた。これは海外展示会などを通じて、個人的に広がった人脈から得た、日本未発売の海外製品を紹介中。来場者や業界関係者にアピールして、代理店を探すなど広げていきたい考えだそうだ。

 一緒にさりげなく置かれていたのは、Shureの初代イヤホン「E1」を現代の技術で作ったらどうなるかを試してみたという改造品。海外オークションなどで入手した中古のE1をベースにしており、E1のハウジングに、BAドライバーやケーブルなどを最新のものに交換している。なるほど、E1が現代によみがえったらこうなるかもなと、変に納得してしまった。

ShureのE1が現代によみがえったら、こうなる?

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