時のたつのは早いもので、気がつくと2019年も半分過ぎちゃってかなり慌ててる今日この頃ですが、半分過ぎた記念で2019年上半期に撮った猫たち編、行くのである。
1月は正月らしくお寺で撮った猫。前年末にシグマの「56mm F1.4 DC DN」という猫撮りに最高なマイクロフォーサーズ用レンズを買ったのでもっぱらそれを使ってた記憶がある。冬猫の狙い目は陽射し。猫は暖を取るために陽射しの下に出てくるのだ。寒い日に陽射しの下にいるとぽかぽかして眠くなり、あくびがでる(それは人間の話だけど、猫も似たようなもんじゃないかと思う)。そんな猫のほっこり感がたまらないのだ。
このお堂、午後の陽射しが完璧に当たるという、冬猫に最適な作りで、この気持ちよさそうなあくび顔をゲット。
2月は春の新製品群からいち早く発売されたオリンパスのフラッグシップ機「E-M1X」。自然の過酷な環境に持っていって野生動物を撮る、ってな方が似合うガチなプロカメラなので、ぬるく猫を撮るには大げさだけど。
このカメラ、電車やモータースポーツ、飛行機の自動追尾AFを搭載してきたことからも、どんな世界のカメラマンに使ってほしいかわかるというものだが、次は猫系動物自動追尾AFや野鳥自動追尾もぜひってことで。
白いフェンスの向こうからこっちを覗いてた猫をアップで。
3月になると新製品ラッシュ。今年はミラーレス一眼がいっせいにリリースされて、どれにするか迷った人も多いはず。で、E-M1Xに続いてソニーの「α6400」。ボディーはコンパクトでエントリーからスタンダードという位置づけなのだけど、実にAFがすごかった。速いだけじゃなくて、「リアルタイムトラッキング」性能がすごい。一度くいついたらなかなか獲物を離さない。6月に出たファームアップで猫瞳AFにも対応したそうで、軽量コンパクト系猫撮りデジタル一眼として魅力的なのであるが、動いてる猫の写真はすでに本連載で取り上げたのでここではくつろいでる猫を。
階段の途中で気持ちよさそうに寝てたのである。
4月は2台。1台はα6400と並ぶ軽快なAPS-Cサイズセンサー搭載ミラーレス一眼、富士フイルムの「X-T30」。α6400がシンプルボディシンプル操作なのに対し、X-T30は一眼レフっぽいデザインでダイヤルがいっぱいあって自分でセッティングして撮るのが楽しいカメラ。カメラとしてのテイストが違うのである。
もう1台は冒頭写真。ファームアップによって動物瞳AF(≒猫瞳AF)を一足早く獲得した「α7 III」だ。新製品じゃないけど、猫瞳AFがついたってことで新製品相当扱い。
左手で猫の気をひきつつ右手で撮ろうと思ったら「こいつ、そんなんに俺がひっかかると思ってんの?」って顔で斜に構えられてしまった瞬間だが、このなんとも言えない表情が良かったので冒頭に持ってきてみた。なんだかんだいってα7系は強かったよねえ、今年前半。一眼レフからミラーレスへの過渡期に、一足早くフルサイズミラーレス一眼を軸足を移したソニーが先行逃げ切りに入った一日の長感があるけれども、ニコンやキヤノンが一眼レフ時代の蓄積を活かしつつ、どう追い上げていくかも要注目。
猫撮りミラーレス一眼のダークホースに躍り出たのがパナソニックの「S1」と「S1R」。がっしりした頑丈でタフなミラーレス一眼で、街猫より苛酷な現場で活躍するカメラなのだが、動物認識AFを搭載しているのだ。それも「瞳」じゃなくて「猫の身体ごと認識」してくれるので、顔がこっちをむいてなくても目を開いてなくてもいい。元号が変わった5月の猫はそれで。
でもまあ、カジュアルな猫撮りにはちと大げさで、カメラバッグがないと持ち歩くのも大変ってのは否めないわけで、機動力優先のカメラも欲しいよねえ、ってことで6月はマイクロフォーサーズ。
パナソニックから「G9 Pro」の弟分にして、S1の孫みたいな、要するにスタンダードクラスの扱いやすいミラーレス一眼「G99」である。ただ動物認識AFを搭載してないのが残念。
そんな感じで、今年後半もよろしくお願いします。
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老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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