さとうなおきの「週刊アジュール」 第95回
「Build 2019」アップデート ~インフラ編~
Azure Cost ManagementがAWSをサポート
2019年06月07日 09時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。2019年5月6日~8日にかけて、米国シアトルでMicrosoftの年次カンファレンス「Microsoft Build 2019」が開催されました。「週刊アジュール」では、Build前週の事前発表、基調講演での発表をまとめた「Build 2019」特別号外に続いて、Build 2019でのAzureアップデートを、インフラ編、アプリ開発編、データ編、AI/IoT編の4回に分けてお伝えします。今回はインフラ編です。
- SQL DB Edge、Blockchain Serviceを発表、Azure ML、Cognitive Servicesも大幅強化
- Build 2019特別号外 - スコット・ガスリーがBuild基調講演で紹介したAzure新機能まとめ
Build 2019の情報はここをチェック
Build 2019カンファレンスの基調講演のビデオは、Build 2019ウェブサイト、MyBuild、YouTubeで視聴可能です。
基調講演の日本語同時通訳版も、公開されています。
- Microsoft Build 2019 Vision Keynote 日本語同時通訳版
- Microsoft Build 2019 Technical Keynote Microsoft Azure 日本語同時通訳版
ブレークアウトセッションのビデオやスライドは、MyBuild、YouTubeで公開されています。
Build 2019での発表の全体感を掴みたい方は、次のページをご覧ください。
- プレスリリース「Microsoft Build においてあらゆるクリエイターに向けた新たなクラウド体験と開発ツールを発表」)
- ブログポスト「Microsoft Build 2019 で注目すべき 10 のこと」)
- Stories > Microsoft Build 2019
- Azure announcements for Microsoft Build
Azure Portal:5月のアップデート、GitHubアカウントでのサインインなど
Azure Portalは、ウェブベースのAzureの管理コンソールです。
4月のアップデートに続いて、Azure Portalの5月のアップデートがまとめられています。主なアップデートは、次の通りです。
- GitHubアカウントを使用した、Azure Portalへのサインイン
- グローバル検索の機能強化による、読み込み時間の短縮と検索結果の表示の改善
- 表示とフィルター処理のさまざまな機能強化による、リソース参照の効率化と操作性向上
- Azure Resource Graphを利用した、すべてのリソースを対象とする強力なクエリ機能
- Azure Quickstart Centerの機能強化による、エクスペリエンスの向上
- サービス作成の簡素化と、ユーザーエクスペリエンスの一貫性向上
- Azure Application Gatewayの全画面作成エクスペリエンス
- アクティビティログでの詳細な変更履歴
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「Azure portal のユーザー エクスペリエンスが改善されました」
- 更新情報「Azure が GitHub ID によるシングル サインオンをサポート」
- 更新情報「新しいお客様が自信を持ってクラウド プロジェクトを構築できる Azure クイック スタート センター」
- 更新情報「Microsoft Azure portal May 2019 update」
- ブログポスト「Azure Portal のユーザー エクスペリエンスの主な強化点」
- ブログポスト「Signing into Azure DevOps using your GitHub credentials」
- Build 2019特別号外 - スコット・ガスリーがBuild基調講演で紹介したAzure新機能まとめ
Azure Monitor:AKS監視、ログのRBAC、動的しきい値を使ったメトリックアラートなど
Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。
Azure Kubernetes Service (AKS)は、マネージドKubernetesサービスです。
- Azure Kubernetes Service (AKS)のエンドツーエンドの監視:リアルタイムでのKubernetesイベントログのサポート(プレビュー)、Istioをサポートしたインストルメンテーションなしのアプリケーション監視(パブリックプレビュー)
- ログのための統合アクセス制御:ログのための新しいロールベースアクセス制御(RBAC)
- インテリジェントでスケーラブルなアラート:動的しきい値を使ったメトリックアラート(GA)、大規模なアクションを作成できるアラートルール(パブリックプレビュー)
- アプリケーション変更分析(パブリックプレビュー):Azure App Service上のウェブアプリのコンポーネント、依存関係に関する変更の分析
- アプリケーションマップの視覚化の改善
- IIS上のASP.NETのコードなしインストルメンテーションの改善
- Application Insights SDK for JavaのW3C分散トレースサポート、手動インストルメンテーションAPIでの非同期Javaアプリの監視、.NET CoreアプリでのILoggerログ収集の改善、Node.jsアプリでのライブメトリックストリーム
- ワークブックの、Azure Monitorのメインメニューへの追加
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Virtual Machines:エフェメラルOSディスク、共有イメージギャラリーなど
IaaSの仮想マシン(VM)機能を提供するAzure Virtual Machinesで、2018年10月に限定プレビューが始まっていたエフェメラルOSディスクのパブリックプレビューが始まりました。
OSディスクは、VMが必ず1つだけ持つ、OSが格納されるディスクです。これまで、OSディスクは、マネージドディスク、あるいはアンマネージドディスクとして、Azure Storageに格納されていました。
エフェメラルOSディスクは、ステートレスアプリケーション向けの、より低コストでより高いパフォーマンスを提供するマネージドディスクです。エフェメラルOSディスクは、ローカルのホストマシン上に格納され、Azure Storageに永続化されません。
2018年9月のIgnite 2018カンファレンスでパブリックプレビューになっていた「共有イメージギャラリー」が、GA(一般提供)になりました。
共有イメージギャラリーを使うと、VMイメージを組織内の他の人と簡単に共有できます。
Azure Marketplaceで公開されているRed Hat Enterprise Linux(RHEL)のVMイメージでは、これまで、従量課金でRed Hat Enterprise Linuxのサブスクリプション料金を支払う従量課金制(PAYG)イメージのみがサポートされていました。
今回、Red Hat Cloud Accessを使ってRed Hat Enterprise Linuxのサブスクリプションをクラウドに持ち込む、サブスクリプション持ち込み(BYOS)イメージがサポートされました。
Azure Marketplaceで、Minecraft: Education EditionのマルチプレイヤーサーバーのVMイメージがプレビューになりました。
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