官民協働で「10億円スタートアップ×100社」創出目指すFukuoka Growth Next、新支援プログラムも発表
「福岡からユニコーン企業を!」FGNがリニューアルオープン
2019年06月04日 07時00分更新
2019年5月31日、改修工事のためおよそ3カ月間休館していた福岡市の官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(FGN)」がリニューアルオープンし、第2期の運営をスタートした。施設の周囲にあった塀が取り払われてよりオープンな雰囲気に生まれ変わったほか、入居可能な企業数も約200社に増えている。
同日にはリニューアルオープンの記念イベントが開催された。オープニングセレモニーには、FGN運営委員会の構成メンバーである福岡市、福岡地所、さくらインターネット、新たに運営委員会に加わったGMOペパボの各代表らが出席。ここFGNから「将来のユニコーン企業を生み出す」という高い目標を掲げ、ハード/ソフトの両面で強化されたFGNでこれから展開していく取り組みや、今後への期待を語った。
第2期FGNでは、スタートアップに対するメンタリングの強化、既存企業との交流とオープンイノベーション加速の取り組みなども手がけていく。さらに今回は、デジタルガレージと福岡地域戦略推進協議会(FDC)、FGNの3者で実施するスマートシティ・インキュベーションプログラム「Open Network Lab FUKUOKA(Onlab FUKUOKA)」など、新たに実施するスタートアップ支援/起業家育成のプログラム群も発表されている。
今後10年間の運営を目指し、ハード/ソフトの両面を強化して再スタート
FGNは2017年4月、福岡市の商業地域である天神地区の旧大名小学校跡地にオープンしたインキュベーション施設。当初は2年弱の期間限定プロジェクトだったが、開所後に「かなり成果が出たこと、また福岡市におけるスタートアップの象徴的な施設となったこと」(事務局の説明)から、あらためて今後10年間の運営を目指すこととし、老朽化していた施設の改修工事を行ったうえで今回リニューアルオープンした。
3階建、床面積2970㎡の施設内には、チームルーム/シェアオフィス(固定席)/コワーキングスペース(フリー席)と多様な企業入居形態が用意されており、チームルームの広さ(約16~30㎡)やシェアオフィスの座席形態(間仕切り/ユニット/個室型)が選べるようになっている。第1期は170社が入居していたが、第2期ではおよそ200社の入居を予定しており、事務局によると同日時点ですでに100社以上からの申し込みがあったという。
そのほかにもセミナーなどが開催できるイベントスペース、九州TSUTAYAが運営する起業/創業希望者向けの情報交換/コワーキングスペース「STARTUP CAFE」、福岡市雇用労働相談センター(FECC)の相談窓口、スタンディングバーの「awabar」やコーヒースタンド「Howlt Coffee」といった施設/店舗もある。