大手キャリアでも月額980円~で使える割引施策はある
一方で、大手キャリアがいまだに強化しているのがフィーチャーフォンである従来型携帯電話からスマートフォンへの変更における優遇措置だ。
5月27日に発表したauの割引「ケータイ→auスマホ割(s)」では期間限定せずに毎月1000円割り引き、既存の「スマホ応援割」も有効という大判振る舞い。自宅にauひかりやJ:COMなどの対応固定回線があれば、1GB未満の利用で、5分間までの国内通話定額がついて1年目は月額980円だ。光ファイバーがなくても1480円で、MVNOの格安SIMの最安プランに、5分かけ放題のオプションを加えたものよりも安い。
ソフトバンクは今年に入ってからは新しい料金プランを出していないが、フィーチャーフォンからスマートフォンへの乗換で、1年間月額980円で使える「スマホデビュープラン」を6月12日から開始する。月間1GBまでの通信と5分間までの無料通話が付いて、やはり月額980円。最初の1年目だけだが、auに比べると対応固定回線契約が必要ないという違いがある。
ドコモは「ウェルカムスマホ割」として最大1ヵカ月間、月額1500円引きの制度があったが終了。分離プランでは「はじめてスマホ割」として、最大12ヵ月間月額1000円引きとなる。
なお、フィーチャーフォンからの乗換は、機種変更だけでなく他社からのMNPでも有効だ。MNPで他社の契約や利用状況を確認することには限度があるため、フィーチャーフォンからの乗換であることの証明は電話機を見せて電話番号を確認したり、着信テストをするなどということが実際に行なわれている。フィーチャーフォンユーザーならこういった割引施策は有効に使いたい。
ソフトバンク、Y!mobile、UQ mobileの動向が気になる
記事執筆時点では、ソフトバンクからはドコモ/auの新料金に対抗したプランは発表されていないが、現状でも大容量利用であれば競争力があるほか、フィーチャーフォンからの乗換割引も強力だ。手頃な料金プランはサブブランドでもあるY!mobileという基本方針があるため、この夏に新プランは発表されない可能性もある。
一方で気になるのがY!mobileとUQ mobile。MVNOの格安SIMではないが、一般には格安スマホと認識されているほか、現在の料金制度では加入から2年間だけ安くはなるもの、その後はドコモ、auの新プランに比べてもメリットがない。また、現状のプランでは完全な分離型にはなっていないため、なんらかの動きがありそうだ。
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