最新パーツ性能チェック 第259回
Intel SSD 660pやOptane Memory単体版との性能差は?
Optane Memory H10を使い倒してわかった利用制限と性能
2019年05月23日 10時00分更新
NANDメモリーよりも高速かつ低遅延な「3D XPoint」を採用したOptane Memoryと、3D QLC NAND SSDをひとつの基板に実装したIntelのハイブリッドNVMe SSD「Optane Memory H10 with Solid State Storage」(以下、H10)。
前回の記事では、HP製ノートPC「HP Spectre x360 13"」に組み込まれた状態で性能をチェックしたが、今回はH10を取り外し、自作PC環境でより詳細な検証を行なった。
H10はそもそもどのような環境で利用できるのか。また、Optane Memory部分(以下、Optane部とする)とQLC NAND SSD部分(以下、SSD部とする)は、すでに市販されている同社のOptane Memory単体版やQLC NAND SSD「SSD 660p」との違いがあるのかどうか、など気になる部分を中心にレポートする。
H10はまさに「ニコイチ」の製品
まずは、H10の外観から見ていこう。H10はSSD 660pやOptane Memory単体版の基板と共通する部分が多い。このことから、おそらくH10はSSD 660pとOptane Memory単体版をかなり素に近い状態でひとつの基板にまとめた「ニコイチ」製品、と見てほぼ間違いないだろう。
実際にH10のSSD部のコントローラーやDRAMの位置は、SSD 660pとほぼ一致している。また、搭載コントローラーはいずれもSilicon Motion(SMI)製で、DRAMはNANYAのDDR3Lの256MB品だ。H10のSSD部だけを見ると、コントローラーとDRAM、シングルパッケージの3D QLC NANDで構成された極小のSSDといった感じで、そのままM.2 2230のSSDとして販売できそうな構成と言える。
一方で、H10のOptane部も、Optane Memory単体版と酷似したレイアウトとなっている。こちらもチップの配置などがほぼ同じで、コントローラーと思われるカスタムASICも同じようなものが採用されている。異なるのは3D XPointがシングルダイのパッケージからマルチダイのパッケージへ変更されていることぐらいで、SSD部と同様、そのままM.2 2230の製品として販売できそうな感じだ。
この連載の記事
-
第460回
自作PC
Arc B570でもRTX 4060/RX 7600は超えられるのか? ゲーム10本で検証 -
第459回
自作PC
Arc B570が4万円台半ばで発売、性能はRTX 4060やRX 7600対抗の本命か【速報検証】 -
第458回
自作PC
Arc B580のRTX 4060/RX 7600超えは概ね本当、11本のゲームで検証してわかった予想以上の出来 -
第457回
自作PC
インテル新GPU、Arc B580の実力は?AI&動画エンコードは前世代より超強力に -
第456回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」は高画質設定でも最強ゲーミングCPUであることに間違いはなかった -
第455回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」が最強ゲーミングCPUであることを証明する -
第454回
デジタル
性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ -
第453回
デジタル
性能も上がったが消費電力も増えた「Ryzen 7 9800X3D」最速レビュー、AI推論の処理速度は7800X3Dの約2倍! -
第452回
自作PC
Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能は?Core Ultra 5/7/9を10タイトルで徹底検証 -
第451回
自作PC
Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る -
第450回
デジタル
AGESA 1.2.0.2でRyzen 9 9950Xのパフォーマンスは改善するか? - この連載の一覧へ