HDCP2.2対応HDMI出力端子がキモ
Blu-ray Discと異なり、PCでUltra HD Blu-ray Discを再生するためには、クリアーする条件がいくつかある。そのため、UHD BDに対応する光学ドライブと再生ソフトを用意すればオッケーとはいかない。
まずは、PCでUHD BDを楽しむためのハードウェア要件のお復習いだが、大きく2つがある。
- Intel SGX(Software Guard Extensions)に対応するCPUとマザーボード
- HDCP 2.2に対応するグラフィックス機能(ノートPCの場合不要)、4K液晶(HDR推奨)
Intel SGX(Software Guard Extensions)は、インテルが開発したセキュリティー技術で、OSやアプリケーションはこれを利用することで、高いデータセキュリティーを確保できる。UHD BDのPC視聴に欠かせないプレイヤーソフトのCyberLink「Power DVD」では、このSGXをUHD BDが採用するコピーガード技術“AACS2.0"”の暗号化解除に利用している。
対応CPUは、インテル第7世代Core(Kaby Lake)シリーズ以降(第6世代Coreも一部は対応)で、マザーボードはIntel 200シリーズから対応しているので、クリアーは比較的容易だ。
続いてのHDCP 2.2に関しては、ちょっとややこしくなる。まず、液晶側のHDCP 2.2と4K解像度やHDRのクリアーは簡単なのだが、問題は出力側のGPU周りだ。
前提としてGeForceやRadeonといった外部GPUでは、肝心のIntel SGXが利用できない。そのため、Intel CPU内蔵GPUがマストになるわけだが、第7世代Core(Kaby Lake)以降のCPU内蔵GPUはHDCP 2.2に対応しているので、こちらも最新CPUを使うなら問題ない。
ここで話が終われば話は簡単なのだが、HDCP 2.2はマザーボード側の対応も必要になっている。マザーボードスペックの“内蔵グラフィック”の項目にHDCP 2.2の記載があるか要チェックだ。
HDCP 2.2の記載がなくとも、4K@60HzやHDR出力に対応するHDMI 2.0/HDMI 2.0aやDisplayPort 1.3/1.4対応の出力端子を備えていれば、HDCP 2.2に対応している可能性は高いが、メーカーへの確認は欠かせない。
そのほかWindows 10や6GB以上のメインメモリーといった要件もあるが、これらは余裕でクリアーしている。
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