気を取り直していきましょう。さて、肝心の味は?
た、た、たしかに「飲むおにぎり」
ぷりゅぷりゅと粘度がある汁気が口に滑り込んできました。真っ先に感じたのは海苔の風味。磯の香りがとても強いです。次に、梅干しの酸味。食感はとしては、糊を薄めたような中に、五分ほどに砕いたようなお米の固形感が残っています。噛まなくてもいけるけど、少し噛んだほうが抵抗なく流し込める感じ。
あ、あ、あーーーーーー! これ確かにおにぎり!
海苔の香り、梅の酸味、デンプン由来の優しい甘みと、ご飯のわずかな食感。全体的に少し濃いめですが、過度にしょっぱいとか、甘いとかいうわけではなく、実直におにぎりを表現しようとした熱意が伝わってきます。
おかゆと何が違う? というのが製品を試す前の疑問でしたが、おかゆよりお米の粒感がしっかり残っていました。表現がよくないかもしれませんが、ご飯を食べていってクチの中で柔らかくなっていった感じの状態でしたよ。
けど、おにぎりは「食べる」ほうが違和感ないかも
うーむ、飲むおにぎり。海苔の風味やほんのり塩気が残り、後味はまさにおにぎりを食べたあとの感じ。再現度はホントにスゴイ。
でも……。違和感はいなめませんでした。おにぎりは「食べる」ことに慣れているから「飲む」だと五感が納得しないのかも。また、糊状になっていることで、海苔や梅干の風味が最初から強いのもちょっと違和感。本来は噛んでいる最中に口の中で味が豊かになってくるところ、その過程がスキップされてるんですよね……。
おにぎりを飲んではみたものの、拙者はガブッとかじりつくおにぎりが好きでござる(byお茶漬け太郎)。
保存食、非常食として備蓄品にアリかも
ともあれ、おにぎりを摂取しやすいよう「飲むおにぎり」を企画した、その熱意に脱帽してしまいます。
本製品は、1年程度の常温保存が可能。咀嚼が不自由な場合でもおにぎりの風味を楽しめるといったメリットもあります。保存食、非常食といった備蓄品として検討するのはアリだと思いました。
(追伸)
ご飯も好きだしお酒も好きな私は、飲むおにぎりで焼酎のおにぎり割りを作ろうと少し考えましたが、実際に製品を試してみて、お酒と合わせたらすごいことになっちゃいそうと想像してやめました。この判断は懸命だったと思っています。もし、興味がある人いたら……、試してみてはいかがでしょう。
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