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エストニアのスタートアップ支援制度に注目:

驚き! ネットがあれば数分で海外に会社作れる

2019年03月01日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 「エストニアはすべてがオンライン。ネットがあれば数分で会社も作れます」

 そう話すのはエストニア共和国e-Residency制度広報責任者アーノルド・カステニヤ(Arnaud Castaignet)氏だ。e-Residency制度とは、エストニアの国民でも住民でもない人が、電子居住者(e-Resident)として登録すれば、オンラインでエストニアに会社をつくって経営できるようになる制度。2014年開始以来、海外展開の足がかりになると日本でもスタートアップの注目を集めている。

 「現在157ヵ国から5万人が電子居住者として登録していますが、うち約2500人が日本からで、すでに191社の会社を設立しています。分野はテクノロジー関連がほとんどですが、ブロックチェーン技術など多岐にわたります。たとえばブロックチェーン関連企業ブロックハイブ共同設立者の日下光さんはe-Residency制度で会社を作りました。ブロックハイブはユニコーンになるかもしれないと注目を集めているんですよ」(アーノルド・カステニヤ氏)

 起業家に注目されるエストニアの制度はもう1つある。スタートアップビザだ。

 スタートアップビザ制度は、評価の結果認められれば、会社が設立されていてもいなくてもエストニアに5年間の居住権を申請できるというもの。スタートアップビザプロジェクトマネジャーのマリリン・ルーク(Merilin Lukk)氏によれば、1200社ほどから申請を受け、430社ほどがビザの発行を認められている。

 「海外の会社がエストニアに移転することもあれば、エストニアの会社が海外から人材を連れてくるというときもあります。日本人は技術力に優れ、語学力もあり、マーケティングやセールスの知識もあるとして、従業員として魅力があると最近感じられるようになってきているんですよ」(マリリン・ルーク氏)

 エストニアでビジネスマッチング企業イーホリックを立ち上げた斎藤アレックス剛太さんもスタートアップビザを利用しているひとりだという。

エストニア共和国e-Residency制度広報責任者アーノルド・カステニヤ氏(手前)、スタートアップビザプロジェクトマネジャーのマリリン・ルーク氏(奥)

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