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山谷剛史の「アジアIT小話」 第160回

ECが盛んもリアル店舗が復活中の中国 OPPO製スマホとパチモノを購入

2018年11月30日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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シャオミやECサイトが運営するリアル店舗が展開
ネット上での人気のある製品などを同じ価格で扱う

 ではどのようなリアルショップがあるのか、紹介していこう。ショップ名を紹介するが、ショップの場所を調べるには、中国で定番の地図アプリ「高徳地図(aMap)」ないしは「百度地図」のインストールが前提となる。

 小米之家はシャオミ(小米)のリアル店舗だ。ほとんどの省や市を代表する都市に何店舗か展開されている。メインストリームの「小米(Xiaomi)」シリーズや、低価格な「紅米(Redmi)」シリーズほか、スタイリッシュなノートパソコンや、液晶テレビや、スマート炊飯器をはじめとした白物家電、それにNinebotの立ち乗り二輪車が目立つ。

シャオミのケーブルやマウス、スマホ、VRヘッドセットまでそろう「小米之家」

 もちろん大きいものはリアル店舗では買いにくいが、イヤフォンやスマートウォッチやモバイルバッテリーやホームネットワーク用IoTキットやキーボード・マウスなどの比較的小さなものも充実する。ケーブル類や電池も売られているので、必要であれば買っていこう。いずれも白を基調としたデザイン性ある商品ばかりだ。一部店舗ではVISAやMasterCardでの支払いにも対応しているのがうれしいところ。

 小米之家と同じくらい行ってほしい場所が、ECサイト「京東」のリアル店舗「京東之家」だ。商品数は少ないが、とがった商品を陳列している。京東の魅力は打倒阿里巴巴を目指したオンラインでの圧倒的な商品数だ。

こちらは大手ECサイトが運営する店舗

 京東之家の方は商品数は少ないが、店員に京東のこれがほしいと京東の商品ページを開いてお願いすれば購入できる。筆者は日本でOPPO「R17 Neo」として販売されている端末と、ほぼ同じ仕様であるOPPO「K1」を2万5000円程度で購入した。最初に店員に買いたいことを伝えると、在庫確認をして、その日のうちに取り寄せてくれたのだ。

筐体のグラデーションも含めて、日本では「R17 Neo」として販売されているモデルのベースと思われるOPPO「K1」

 ラオックスを買収したことで知られる蘇寧電器(SUNING)は、大手家電量販店だ。そこで売られている商品以外にも、同社ネットショップの製品を取り寄せられるのが強み。ただあまり小物はなく、スマートフォンやパソコンやその周辺機器を除けば、買って持ち帰るというものは少ない。

こちらは大手量販店の蘇寧電器の店内

 価格差を設定しない店が増えたことから、リアルショップで実際にモノを触って、気に入ったら買って持ち帰るということができるようになった。言い換えれば、それ以前の中国の消費者はほぼすべての人はスペックと外見とクチコミだけで判断していたといっていい。

 実際にモノに触って確認する利用するようになることから、基本スペックだけでなく商品デザインや機能も重要視することになるし、ふらっと入った店に展示してある商品が気に入って購入するという風に買い方も変わってきた。

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