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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第16回

いまは再編過程にあるのではないか:

アップルはiPadとMacをどう変えるのか

2018年10月16日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●iPadとMacに訪れる好機

 2018年、iPadとMacは大きな飛躍を遂げる可能性があります。アプリケーションの面です。

 アップルは2018年の世界開発者会議(WWDC 2018)で、iPadのアプリをベースにMacアプリをビルドできる仕組みをアナウンスし、一般の開発者向けに2019年から提供することを予告しました。すでにmacOS Mojaveには、ホーム、株価、ニュース、ボイスレコーダーという4つのアプリがiPadと同じコードでMacアプリとして提供されています。

 このプロジェクトは、Mac、iPad双方にメリットがあります。

 Macにとっては、豊富に存在するiPadアプリの流入が期待でき、また双方にアプリを制作していた開発者は大幅にその負荷が軽減されます。iPadにとっては、現在手薄になっているプロ向けソフトウェアがiPadに提供されることが期待でき、iPadがより重要なクリエイティブプラットホームへと飛躍する可能性があるからです。

 たとえばアドビは、写真現像アプリLightroom CCのiPad版を、MacやWindows向けと同じフルバージョンとして提供し、クラウドを生かした写真編集の新しい環境を提供しました。この流れは今後、PhotoshopやIllustrator、Premiereといった業界標準的なクリエイティブアプリにも拡がっていくことが期待でき、タッチパネルを標準で備えていないMacに代わって、iPadがアドビ環境で活躍する場面も増えていくのではないでしょうか。

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