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T教授の「戦略的衝動買い」 第498回

ソニーのデジタルペーパー用スマホ連携アプリが新モデル衝動買いを抑制

2018年09月12日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●南田/ASCII編集部

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もうアナログの「紙とペン」には戻れない
スマホ版デジタルペーパーアプリの利便性

 デジタルペーパー本体(DPT-RP1)のソフトウェアアップデートが効いたのか、Digital Paper App for mobileをダウンロード、導入した筆者のスマホとデジタルペーパーは、再起動後に特に大きな問題もなくWi-Fi接続できた。

 デジタルペーパーとスマホの接続は「ダイレクト接続」「Wi-Fiインフラ接続」の2つがサポートされている。前者は一般的に言われる「アドホックモード」に近い接続形態。後者はデジタルペーパーとスマホが同じWi-Fiネットワーク下に共存する際の接続形態で、一般的には「インフラストラクチャーモード」と呼ばれるものだ。

 前者はスマホとデジタルペーパーを自宅外に持ち出しての作業など、Wi-Fi環境があまり期待できないアウトドアでの使用方法。後者は自宅や職場など、確実にWi-Fi環境が確保されたインドアでの使用方法というのが筆者の理解だ。

 実際にいずれの方法でも、スマホとデジタルペーパーが無事接続されると、スマホ側の画面にデジタルペーパー内部のストレージに収納されているドキュメント(PDF)の一覧がリスト表示される。そして、リストの中から任意のドキュメントを選択して読み込むと、Wi-Fi経由でスマホ側に表示される。

アップデート終わってスマホ上でアプリを起動。2種類の接続方法をていねいに教えてくれる。ひとまず、パソコンリンクと同様のWi-Fiのインフラ接続を試みる

アップデート終わってスマホ上でアプリを起動。2種類の接続方法をていねいに教えてくれる。ひとまず、パソコンリンクと同様のWi-Fiのインフラ接続を試みる

無事接続できると、スマホ画面にデジタルペーパー本体内部に収納されているPDFドキュメントファイルの一覧が表示される

無事接続できると、スマホ画面にデジタルペーパー本体内部に収納されているPDFドキュメントファイルの一覧が表示される

 スマホのスクリーンに表示されたPDFドキュメントは、最初はスクリーンサイズに調整されているので、実際のデジタルペーパー側のドキュメントサイズを縮小したイメージで表示される。また、デジタルペーパー側で属性をカラー指定したペンで筆記した部分は、デジタルペーパー側ではモノクロ表示でも、スマホ側ではパソコンの時と同様、カラー表示となる。

任意のファイルを選んで読み込みを行うと、PDFファイルがスマホ側の画面に表示される。スマホは画面サイズに合わせてページ表示されるので、サムネイルのような感じだ

任意のファイルを選んで読み込みを行うと、PDFファイルがスマホ側の画面に表示される。スマホは画面サイズに合わせてページ表示されるので、サムネイルのような感じだ

カラーペンを選択して記述した部分は、デジタルペーパー側では同じ黒い線だが、カラー表示のできるスマホ側では本来の赤で表示されている。これはパソコン上でも同様だ

カラーペンを選択して記述した部分は、デジタルペーパー側では同じ黒い線だが、カラー表示のできるスマホ側では本来の赤で表示されている。これはパソコン上でも同様だ

 実際に筆記部分のディテールを見たければ、スマホ画面をピンチアウトして拡大して見ることはできる。当然、ドキュメント全体の俯瞰はできなくなるのだが、スマホと連携して操作する場合には、このピンチアウト、ピンチインの繰り返しで見ることになる機会が多いだろう。

スマホは一様に画面がパソコンよりはるかに小さいので、デジタルペーパー側で見えているサイズにするには、画面をピンチアウトするしかない。圧倒的にモバイル性に優れるスマホだが、ユーザーインターフェース的には手が届かない部分もある

スマホは一様に画面がパソコンよりはるかに小さいので、デジタルペーパー側で見えているサイズにするには、画面をピンチアウトするしかない。圧倒的にモバイル性に優れるスマホだが、ユーザーインターフェース的には手が届かない部分もある

 もちろん、Digital Paper App for mobileでは、デジタルペーパー側のPDFファイルをスマホに取り込むだけではなく、スマホ側のストレージにあるPDFファイルをデジタルペーパー側に送り込むこともできる。

 今回は、筆者のスマホ内のダウンロードフォルダーにあるPDFファイルをデジタルペーパーに送り込んでみた。デジタルペーパー側がサーバーのようなイメージなので、スマホからのアップロードだと考えても良いかもしれない。

逆に、スマホからデジタルペーパー側に任意のPDFファイルを送り、大きなデジタルペーパー上で編集校正を行うことも可能だ

逆に、スマホからデジタルペーパー側に任意のPDFファイルを送り、大きなデジタルペーパー上で編集校正を行うことも可能だ

任意のPDFファイルを共有するアプリとして「DPA mobile」を選択する

任意のPDFファイルを共有するアプリとして「DPA mobile」を選択する

 目的のPDFファイルを選び、そのファイルを共有管理する選択を行い、PDFファイルをアプリに送り出す。今回は受け側になるデジタルペーパー側の保管フォルダーは、パソコンとデジタルペーパーのファイル交換の時と同じ保存フォルダーである「Received」を使用する。実行をタップすれば、即座にファイルのWi-Fi無線転送が開始される。

デジタルペーパー側の保存フォルダーは、変更せずに便宜的にパソコンリンク時と同じく既存の「Received」にした

デジタルペーパー側の保存フォルダーは、変更せずに便宜的にパソコンリンク時と同じく既存の「Received」にした

実行ボタンを押せば、即座にスマホからデジタルペーパー側への転送が開始される

実行ボタンを押せば、即座にスマホからデジタルペーパー側への転送が開始される

 転送が終了したら、デジタルペーパー側のドキュメント一覧の最後尾を見てみよう。先ほど選択したPDFファイルがリストされているはずだ。当然ながら、実際の中身を見てみるとスマホ側のPDFファイルと同じものだ。実際の作業では、デジタルペーパー側に送ったPDFファイルを、デジタルペーパー側の大きな画面を使ってスタイラスペンで編集校正したりするのが一般的な用途だ。

デジタルペーパー側のドキュメント一覧リストを見れば、最後の行に先ほど転送実行したPDFファイルが見える

デジタルペーパー側のドキュメント一覧リストを見れば、最後の行に先ほど転送実行したPDFファイルが見える

 Digital Paper App for mobileのおかげで、初代のDPT-S1がモバイルルーターとコンビを組んで実現していたクラウドサービスへのアップロードやダウンロード、そしてプリンターへの印刷出力も、まったく問題なくスマホでできるようになった。

モノクロとカラーの差、解像度による視界の差はあるが、スマホ側にあったPDFファイルは一瞬でデジタルペーパー側に転送されている。大きなデジタルペーパー上での編集校正作業は極めてやりやすい

モノクロとカラーの差、解像度による視界の差はあるが、スマホ側にあったPDFファイルは一瞬でデジタルペーパー側に転送されている。大きなデジタルペーパー上での編集校正作業は極めてやりやすい

 同じような作業も、自宅やオフィスのような信頼できるWi-Fi環境が無いアウトドア環境なら、デジタルペーパーをインターネットゲートウェイが無い「Wi-Fiアクセスポイント」として起動し、スマホからアクセスするクライアントデバイスにして、ファイルのやり取りが可能だ。

 ただし、デジタルペーパーがWi-Fiアクセスポイントとして稼働中のバッテリー消費は多少多いので、そのことは意識しておいたほうが良いかもしれない。

安全なWi-Fiネットワーク環境が無い屋外では、デジタルペーパー側をWi-Fiアクセスポイントとして起動、スマホ・クライアントがアクセスする形態をとる

安全なWi-Fiネットワーク環境が無い屋外では、デジタルペーパー側をWi-Fiアクセスポイントとして起動、スマホ・クライアントがアクセスする形態をとる

基本的にWi-Fiアクセスポイントのバッテリー消費はふだんより多くなるので、さまざまな省エネ機能がある

基本的にWi-Fiアクセスポイントのバッテリー消費はふだんより多くなるので、さまざまな省エネ機能がある

 筆者個人は、すでにパーソナルなデジタル時代に入って40年近くの年月が経ったという印象をもつが、まだまだ紙とペンの「アナログ筆記具の気持ちよさ」を忘れられない世代でもある。クリップボードと黄色いリーガルパッド、筆記ペンはBIC社のボールドボールポイントペンという時代が長かったが(今も少し)、ソニーのデジタルペーパーの登場で、デジタル体制は一気に前のめりに進行した。

デジタルペーパーとスマホ連携のDigital Paper App for mobileの登場がなければ、またしてもフルアナログの心地よい「紙とペン」の世界に戻るところだった

デジタルペーパーとスマホ連携のDigital Paper App for mobileの登場がなければ、またしてもフルアナログの心地よい「紙とペン」の世界に戻るところだった

 A5版サイズのDPT-CP1とスマホ連携アプリのDigital Paper App for mobileが発売される直前には、行き場のないDPT-RP1を抱え、また元の「紙とペン」に戻ろうと考えた時期もあったが、今は、もう一世代はデジタルペーパーに付き合ってみる覚悟が固まってきた。しかし、今のところ、新しいコンパクトなA5版のDPT-CP1の衝動買いに至るほどの刺激は受けていない。

アナログ病でもデジタル病でもある筆者は、やはりキーボードからも離れられない身。昨今は超軽量Bluetoothキーボードとの3点セットで持ち歩いている

アナログ病でもデジタル病でもある筆者は、やはりキーボードからも離れられない身。昨今は超軽量Bluetoothキーボードとの3点セットで持ち歩いている

T教授

今回の衝動買い

アイテム:「Digital Paper App for mobile」
価格:無料(ソニーのWebサイトからダウンロード)
※ソニーのデジタルペーパーデバイスが必要


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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