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夏の自由研究「チンゲンサイの水耕栽培」が北海道の日照不足でピンチに?

2018年09月04日 12時00分更新

文● 四本淑三

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激安TDSメーターを買う

 ふたつ目の「おやっ?」は希釈の方法。「水3Lに対し、A液、B液をキャップ1杯ずつ入れ、500倍に希釈せよ」と説明書に書かれている。キャップ1杯が6mlということだから、A+B液合わせて12ml。これを水3Lに入れると、希釈率は250倍にならないか?

 この謎の解明と、栽培中の濃度チェック用に、TDSメーターをAmazonでポチってみた。液体の電気伝道率を測って濃度をチェックするもの。ハイポニカは希釈率500倍で濃度1.2mS/cmらしいので、これに近い濃度なら安心だ。

 TDSメーターは、Prosterというブランドで売られているもの(白い方)で、温度自動補正も付いて、お値段なんと1199円! 校正液の塩化カリウム溶液の方が1500円もして高い! ちなみにマニュアル記載の製品名は「E-1 Portable TDS & EC Meter」だった。

 ついでにpH計も購入(青い方)。これはビューティマジックという化粧品みたいなブランドで、やっぱり1150円と激安。これで校正剤も付いてくる。

 最初にTDSメーターの誤差を確認するため、1413μScmの校正液に入れてみる。すると1222μScmと出た。1.156倍って、こんなものなのか? 次にタンクの養液に入れてみると、1040μScm。これを先の倍率で補正すると1202μScmということになり、ほぼ1.2mS/cm。少なくとも希釈率が倍違うようなことはないらしい。一応、安心した。

 ついでにpH値は6.4。農水省の資料「作物別最適pH領域一覧」によると、チンゲンサイの最適領域はpH5.5~6.5まで。こちらもギリ問題なし。

日照量不足で早くもピンチ?

 ここで発芽したチンゲンサイに話を戻すと、1号が発芽した翌々日までに、すべてのタネが発芽。素晴らしい! このアタリヤの種、発芽率85%というデンマーク産だが、数字も伊達ではなかった。残りの個体も、1号を起点に時計回りでナンバリングして観察することにした。

 しかし万事順調、というわけにはいかないのだ。

 まず問題は1号。最初に殻を割ったはいいが、殻が硬いのか、なかなか子葉が抜けてこない。おかげで結果的に1号の成長がもっとも遅れてしまった。その後、やっと子葉が出てきたと思ったら、翌日にはいきなりビコーンとひょろ長い双葉に。ううむ。

 8月9日の段階で、1~5号の状況を比較してみると、こんな感じ。4号は立派で大きな子葉をもたげているし、成長は5号が突出して早い。同じ植物にも個性があるのだ。この状況を見ると1号が不憫に思え、まるで我が子のように、おいおまえがんばれよと応援したくなる。

 しかし、発芽して以降、天候不順が続き、ずっと雨か曇天。特に8月9日以降は、日照量がピークでも2500luxに届かなかった。これが発芽したばかりのチンゲンサイズ(チーム名)に、大きな影響を与えてしまうのだ。この続きはまた次回!

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