太陽が沈むと、どこからともなく猫が現われる。それを黄昏時と書いて「にゃそがれどき」と読む。読みません。というか、やってること前回と同じじゃないか。
進歩なくてすみません。
夕暮れから夜の猫写真っていいよなあと、いうわけでここ5年くらいで撮った夜猫写真を探してみたら結構あったので前回に引き続き、夕刻から夜の猫である。
夜の猫写真って、ちょっと前のカメラではすごく難しかった。暗い場所ではISO感度を上げなきゃいけない。上げすぎるとノイズがひどくてまともな写真にならない。かといって感度を抑えると手ブレや被写体ブレが起きる。
でも、イマドキのカメラ(さすがに廉価モデルは難しいけど、ある程度以上のモデルやデジタル一眼レベル)なら事情がちょっと違う。
一昔前に比べて手ブレ補正も効くし、高感度時の画質もぐんとよくなってるから挑戦してみる価値はある。
冒頭写真は夜の公園。街灯はあったけど茂みの下にいてかなり暗いという過酷な環境の下、望遠レンズでそっと狙ったもの。
マイクロフォーサーズ機でISO 12800ってのはかなりムチャではあるが、奥にいるハチワレの雰囲気がよかったのでがんばって撮ってみた。
暗くても猫がじっとしてたら手ブレだけ気をつければOK。
カメラを地面に置いちゃえば(まあ実際には左手の甲を地面につけて手のひらにカメラを置いてアングルなどを調整しながら撮ってるのだけど)、手ブレはかなり抑えられるし、夜、へちゃっと寝てる猫を正面から撮れるのもいい。
そうそう、フラッシュを焚かない、ってのは夜猫撮影の鉄則。フラッシュ(ストロボ・スピードライト)は発光禁止にしておくこと。これは大事。
それ以上に注意すべきはフォーカス。
単純に言えば、暗いほどフォーカスは合いづらくなるし、フォーカシングに時間がかかる。特にミラーレス一眼やコンパクトデジカメはそうだ。
さらに、後ろに明るい街並みがあるなど、背景の方が明るい逆光状態だとフォーカスが後ろに抜けちゃってピンボケ猫写真になりやすい。
カメラはそういう事態を防ぐために、「AF補助光」ってのを持ってて、それを光らせて被写体を明るくしてフォーカスを合わせるのだが、猫を撮るときはこれを「オフ」にするのが鉄則。
簡単な話で、LEDの強い光を猫は嫌うから。最近のAF補助光は強力なので、人を撮るときでも光ると「まぶしい」っていわれます。
つまり、フラッシュやAF補助光など光るものはオフにして撮れ、ってことですな。
最近のカメラはAFも優秀になってきたのでAF補助光はデフォルトでオフにしといてくれてもいいと思うのだけどどうなんでしょう。

この連載の記事
-
第949回
デジカメ
猫撮り散歩に最高! 軽くて取り回し抜群のタムロンレンズで撮ると日常がこんなに楽しくなる -
第948回
デジカメ
最軽量・最速AF・長時間駆動! キヤノン「EOS R6 Mark III」が撮影のストレスを激減させる理由と猫撮影で実感したその実力 -
第947回
デジカメ
タムロンの新レンズが猫散歩の相棒に! 広角から望遠まで、地域猫との一瞬を逃さない高倍率ズームの真価 -
第946回
デジカメ
富士フイルムの「X-T30 III」はキジトラだけじゃない! フィルターで瞬時に撮りたい色にしてくれる -
第945回
デジカメ
富士フイルムの新カメラ「X-T30 III」でキジトラを撮ったらケモノっぽくてカッコ良く撮れた -
第944回
デジカメ
「iPhone 17 Pro」は最高のお気軽室内猫撮影スマホだった! -
第943回
デジカメ
猫好き必見! 動きが速すぎる猫のおもちゃ遊び撮影で見るミラーレス一眼の進化 -
第942回
デジカメ
突如訪れた愛猫の死! 過去さまざまな機材で撮影した写真で振り返りつつ悲しみを癒す -
第941回
デジカメ
夕暮れの猫たちを美しく切り取る「iPhone 17 Pro」のカメラに感動!4倍光学ズームと8倍クロップ望遠が便利 -
第940回
デジカメ
ライカカメラ搭載の「Xiaomi 15T Pro」はコスパ最強の猫スマホだった! -
第939回
デジカメ
パナソニック「LUMIX DC-TZ99」が実現する驚きの30倍ズームは猫を撮るのにピッタリだった - この連載の一覧へ











